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フッ素でなぜ虫歯を防ぐのか

2018.07.03

フッ素塗布は虫歯予防に有効


歯磨き剤でフッ素を含有した製品が沢山出ています。歯磨き剤は「白くする」ことをうたっているものも多いのですが、残念ながら歯磨き剤は汚れをとる以上に歯を白くすることはできません。歯周病予防も歯を磨くこと自身の予防効果以外に歯磨き剤の薬効を多く期待することはできません。

しかし、フッ素を含有することは虫歯予防に効果があることは確かです。最近では1500ppmまでのフッ素を含有することが歯磨き剤に認められました。高いフッ素濃度を持つ歯磨き剤でていねいに歯磨きをすることの虫歯予防効果は様々ん研究でも裏付けられています。

フッ素は歯磨き剤だけでなく歯科医院でフッ素塗布を行うことでさらに効果を高めることもできます。定期的にフッ素塗布を行うのは上手に歯を磨くのが難しく、虫歯の進行の速い小児には特に効果的です(小児にはさらに歯の溝を埋めるシーラントという方法もあります)。

虫歯は食物が口腔内の虫歯菌によって酸性の物質に変化することで起こります。酸性の物質は歯に含まれるカルシウム分とリン酸イオンを脱灰(だっかい)と呼ばれる作用で失わせます。脱灰された歯は弱くなりさらに酸性の物質に歯が侵されやすくします。

しかし歯は脱灰されるだけではありません。歯は唾液中のカルシウム分とリン酸イオンを吸収して再石灰化という作用により失われた石灰分を取り戻します。口の中では、脱灰と再石灰化が繰り返されていて、両方のバランスが取れていれば虫歯になることはありません。

歯は唾液中のカルシウム分、リン酸イオンにより再石灰化される


フッ素が虫歯予防に有効なのは歯の表面のエナメル質を作るハイドロキシアパタイトをフルオロアパタイトと呼ばれるより酸性の物質に強いものに変える効果があるからです。フルオロアパタイトは酸性物質により脱灰作用に対しにハイドロキシアパタイトより高い抵抗力を持っています。

フッ素の効果は脱灰を防ぐだけではありません。フッ素は脱灰したエナメル質中のブルーシャイトなどリン酸カルシウムの反応性が高め、再石灰化を促進します。さらに脱灰の原因となる酸性物質を作り出す虫歯菌の代謝を阻害して酸性物質を作り出すことを抑制します。

フッ素を活用するには歯磨きや塗布だけでなく、飲料水や食品にフッ素を添加する経口摂取で、小児期により強いエナメル質を作ることでも効果を得ることができます。また、経口摂取はエナメル質形成期だけでなく、口腔内にフッ素を取り入れることで、フッ素塗布同様の虫歯防止効果があります。

高い虫歯予防効果があるフッ素ですが、諸外国で行われている水道水へのフッ素添加は日本ではほとんど実施されていません。これはフッ素摂取のリスクに対する懸念からですが、水道水や食品へのフッ素添加で体内に取り込まれるフッ素は安全とされる量より何桁も少なく、本来であればもっと普及して良いものと言えます。

日本の水道水にフッ素添加はされていない


フッ素は虫歯予防効果は初期の虫歯では削らずに虫歯の進行を止める、つまり実質的に虫歯を治癒することを可能にします。虫歯は自然治癒はないと考えるべきですが、再石灰化を促進することで初期のものであれば自然治癒に近い治療が可能なのです。

虫歯は歯周病と並んで歯を失わせる原因です。また、強い痛みをともなうだけでなく削ったり、神経を取る治療は「歯医者が怖い」というイメージを作る最大の理由になっています。フッ素で虫歯を予防しましょう。

虫歯予防はフッ素から