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静脈内鎮静の安全性

2018年5月26日

静脈内鎮静は安全?


静脈内鎮静は静脈中に薬剤を注入して、歯科治療のストレスを大幅に減らすことができます(静脈内鎮静麻酔で集中治療)が、安全性という点ではどうなのでしょうか。静脈内鎮静で主に使用されるのは、プロポフォールという薬は、マイケルジャクソンが常習的に使用して事故死をしたことで有名になってしまいました。

プロポフォールは鎮静に広く使用されている



プロポフォールは広く使われている鎮静作用を持つ薬剤ですが、一般の歯科医院で局所麻酔で使用されるものと比べ、劇薬として慎重に使用することが必要です。このため静脈内鎮静は専門の麻酔歯科医が脈拍や血圧などのいわゆるバイタルを常にモニタリングしている必要があります。

静脈内鎮静中は麻酔歯科医が常にバイタルのモニタリングを行う



また、静脈内への注入はシリンジポンプと呼ばれる装置が設定された流量で徐々にゆっくりと持続的に行います。このため、一度に大量のプロポフォールが注入されることによる危険を回避しています。シリンジポンプはICUなど厳密な危機管理を行う施設でも使用されています。

薬剤を設定された流量で持続的に徐々に静脈に注入するシリンジポンプ



プロポフォールは通常の麻酔と同様にアナフィラキシーショックという危険な急性症状を起こすことがあります。アナフィラキシーショックが起きる確率は0.1%以下、つまり千人に一人以下の発生率ですが、そのような場合の対応にも麻酔歯科医が治療担当の歯科医とは別に患者様の状況を見ていることが望まれます。

また、妊婦、授乳中の女性への投与は使用してはいけないとされています。使用に当たっては妊娠している可能性へのチェックも必要です。しかし、十分な注意をはらい、麻酔歯科医が使用に責任を持っていれば、安全性は非常に高く安心して使用できます。

静脈内鎮静はプロポフォールにより安全に行うことができます。しかし、それは麻酔歯科医の存在、事前の十分な説明とヒアリングがあって可能になるものです。安全性を確保するには常にしっかりとした準備と体制が必要なのです。

しっかりとした説明とヒアリングが静脈内鎮静には必要

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