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「本当は怖い」虫歯の話

2016年10月20日


歯医者は痛くなったら来るところ、虫歯がないので歯医者に行く必要はない、そうおっしゃる方は最近は昔よりずっと少なくなりました。歯を失うのは虫歯より歯周病の方が多いということは、前回の「サイレントキラー 歯周病」でご説明した通りですが、痛くなくても予防のために定期的なチェックを歯医者で行う必要性はだんだん認識されるようになりました。

それでも虫歯で歯が痛くなった時に、歯医者に行くことになる方はいらっしゃいます。そんな時は、とにかく急いで治療をしてもらいたいのは、もちろんですが虫歯の治療は痛みが治まれば良いというものではありません。

虫歯で歯が痛くなるのは、歯を覆っているエナメル質という硬い物質が虫歯菌の作用溶かされ、さらにエナメル質の下の象牙質まで進行して、中の神経が刺激されるからです。予防のため定期的に歯医者でチェックを受けると、虫歯の患部が神経に達する前に、虫歯を見つけることができるので、痛みのない段階で虫歯を見つけることができます。痛みという自覚症状が出るのは、虫歯ある程度進行した状態です。痛みのない虫歯はほとんど削らずに治療することも可能です。

虫歯は患部を削って、その部分に詰め物をしなくてはいけないのですが、昔は削った後に主に金属を詰める治療をしていました。金属は硬いため、虫歯の詰め物がはずれにくいような維持形態を作るため、予防上ある程度大目に歯を削り、なければなりませんでした。

しかし、最近ではレジンという合成物質を詰め物として使用することが多くなりました。以前はレジンは金属と比べ、柔かい反面耐久性が劣っていて、長い間使っていると劣化することがあったのですが、。最近のレジンは合成物質と言っても、セラミックの粒子を入れるなど、材料技術の進歩で耐久性は大きく向上しました。また、金属の詰め物は金属を機械的に歯に貼り付けて固定する「合着」といわれる方法で固定します。これに対しレジンは化学的な結合を作る「接着」と呼ばれる方法で固定します。合着と接着では詰めものと歯の間に隙間ができる可能性に大きな差があります。接着の方が虫歯の再発の可能性がずっと小さいのです。

レジンは接着により歯にしっかりと付けることができるだけでなく、色も歯と同じ白のため目立ちません。レジンを積極的に使用する歯の治療法はMI(minimum Intervention: 最小の侵襲)と呼ばれます。MIが提唱され始めたのは、ここ10数年のことで比較的新しい治療法です。MIによって「患部を十分に削って、しっかり詰め物を入れる」という昔の歯医者の常識は変わることになりました。

歯を十分に削って詰め物を入れても、詰め物と歯の接着の隙間があると唾液などが入り込み、再び虫歯が進行して痛みが起きることもあります。そうすると詰め物を外してさらに削る治療が必要です。ある程度虫歯が進行すると歯の神経の部分、歯髄に達して歯髄炎を引き起こします。歯髄炎の痛みは激しく「虫歯が痛い」という印象は歯髄炎のものと言っても良いでしょう。

歯髄炎になるとかなりの確率で抜髄、つまり「神経を取る」必要があります。実はこの治療は再発性がかなり高いと言われています。それは根の治療で薬を封入する時に唾液が混入する危険があるからです。目には見えませんが、唾液は口内細菌の巣です。その唾液が抜髄治療の時に、歯髄内部にj入らない有効な方法はラバーダムというゴムの膜で覆って治療することです(参照)。

虫歯は初期の段階では自覚症状のないまま進行します。また、虫歯の治療で最初の段階で痛みが治まってしまうと、治療を止めてしまう患者様がいらっしゃいます。痛みが治まっても、きちんと詰め物をして完了させなければ、虫歯は悪化してしまいます。虫歯が進行すると治療を行うたびに、歯を削り、神経を取り、最後は抜歯にまでいたってしまいます。きちんと予防し、治療を行わないと歯を直すたびに歯が悪くなると言っても過言ではありません。

歯の運命は最初にどんな治療をするかで大きく変わります。きちんと予防し治療すれば痛みさえ感ぜずに治すことができますし、再発に対する十分な対処がないと進行が続き、激しい痛みが起き、ついには歯を抜かなければならないこともあります。虫歯も「本当は怖い」のです。

馬場院長

馬場院長

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