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テトラサイクリン歯

2021年2月23日


 
テトラサイクリン歯は幼少時に摂取したテトラサイクリン系の抗生剤の影響で歯に帯状の灰色や黄色の着色があるものです。テトラサイクリンは細菌のタンパク質の形成を阻害することで抗菌作用を現します。外用薬や内服薬として感染症の治療に広く使われていますが、歯が形成される幼児期に摂取すると象牙質に取り込まれて着色の原因となります。
 

テトラサイクリン歯は幼少時に服用した抗生剤の影響


 
現在は使われていませんが、1960年代までシロップ状の風邪薬にテトラサイクリンが含まれているものがあって、かなり多数の人が小児の頃にテトラサイクリン歯を持つことになりました。
 
テトラサイクリン歯は小児期にテトラサイクリンを摂取しなければ発現することはありません。ただ、テトラサイクリンはいくつかタイプがあり、それによって着色が灰色のものや黄色のものに分かれます。灰色は主としてオーレオマイシン、黄色はテラマイシン、レダマイシン、アクロマイシンなどによります。また、黄色の着色歯が褪色して褐色を帯びたものもあります。
 
歯のホワイトニングは過酸化水素、閑散か尿素の漂白力を用いるのですが、テトラサイクリン歯にはなかなか有効に作用しません。このため、テトラサイクリン歯はホワイトニングの禁忌(治療を行ってはいけない)とされていました。しかし、細菌はホワイトニング剤の改良が進み、ケースによっては一定のホワイトニング効果が得られるようになってきました。また、一回のホワイトニングでは効果が得られなくても、何回かホワイトニングを繰り返すことで着色がそれほど目立たない程度に改善する例も見られます。
 

テトラサイクリン歯はホワイトニングで白くなりにくい


 
しかし、色が強かったり、強くなくなてホワイトニングの効果がほとんど得られないような場合は、審美的な改善方法が必要となります。ダイレクトボンディングはプラスティックの素材を歯の表面に貼り付ける方法です。手軽で費用も安いのですが、素材に吸水性があり変色がしやすいという弱点があります。また、強度も劣ります。
 
ラミネートベニアはセラミックの薄片を歯に貼り付ける方法です。歯を少し削ることになりますが、セラミックは分子レベルで強固に歯に接着するため、剥がれにくく、また変色もほとんど皆無です。色合いも多くの選択肢から他の歯の色調と合ったものを選べます。
ラミネートベニアのようにセラミックを貼り付けるのではなくオールセラミックの被せ物(クラウン)を装着する方法もあります。ただ、クラウンを着色歯の解決のためだけに装着するのは費用の点でも、歯の削減量でも得策とは言えません。ただ歯の形態そのものも変えたい時には有効な方法です。
 

セラミックの色合わせ


 

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