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マナミ歯科クリニックはなぜ健康保険治療でもラバーダムにこだわるか

2019年4月25日

ラバーダムは唾液の侵入を防ぐ砦



ラバーダムというのは15cmほどの薄いのゴムのシートです。ラバーダムを使う最大の理由は唾液が歯の治療、具体的には歯髄に侵入することを防ぐことです。唾液には数百種類の細菌が含まれています。唾液の侵入を防ぐことで歯髄の治療を無菌に近い状態で行うことができるのです。

歯の中の歯髄には神経や血管が詰まっている



歯はエナメル質という硬い物資が表面を覆っています。しかし、虫歯になるとエナメル質が溶かされ、その下の象牙質、さらに象牙質に包まれた歯髄に達します。歯髄には神経や血管がぎっしり詰まっているため、そこまで虫歯が進行すると強い痛みを感じます。

虫歯が進んで歯髄に届くと歯髄が感染し、歯髄炎を起こします。虫歯がそこまで進行する前に治療を行えばよいのですが、気が付かなかったり、痛みがないから平気と思っていると、歯髄炎を起こす段階にまでなってしまうわけです。

虫歯が神経に達すると痛みが出る



虫歯でなくてもケガで歯が折れるなどして露髄(歯髄が露出した状態)になることがあります。原因が何であっても、歯髄の治療はできるだけ無菌的な環境で行う必要があります。ラバーダムを装着するのは、そのための基本中の基本です。

ところが、ラバーダムを健康保険の虫歯治療で使用する歯科医院は数%だと言われています。これはラバーダムをする手間やコストが治療費に見合わないと多くの歯科医が考えているからです。また、ラバーダムの使用の必要性を認識し、装着を求めることが日本の歯科の世界では決して強くはないからです。

ラバーダムの使用は歯髄の治療に留まりません。歯髄を取り除く(一般には「神経を取る」と言われることが多いと思います)と、歯髄の後は根管という管が残ります。根管の治療はラバーダムが必須です。そうでないと根管の治療は細菌を根管内に閉じ込め、時間が経つと、場合により数年もしてから、根尖性歯周炎という歯の根の炎症を起こす可能性が高いからです。

根管は小さく、複雑な形態をしています。何度か治療を行った後で根の治療を行うのは高い技術が必要です。治療にはラバーダムの装着だけでなくマイクロスコープ(歯科用顕微鏡)が使われます。また、健康保険では認められていない薬剤が有効な時もあります。

根管治療ではマイクロスコープも活用される



根管治療(根治)は専門性の高い分野です。当院でも健康保険の範囲では治癒の見込みが高くない治療は根治の専門家による自費治療をお勧めすることもあります。

しかし、健康保険の治療でも根管治療の際はラバーダムの使用は必ず行います(ごく稀なラバーダムの装着が不可能ケースは除きます)。最初からラバーダムを使用した歯髄におよんだ虫歯治療はラバーダムを使用しない場合に比べ、抜歯になる確率がずっと低くなることが分かっています。マナミ歯科クリニックがラバーダムにこだわるのは虫歯による抜歯を減らす大きな効果があるからです。

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