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危険な不顕性誤嚥

2020年12月14日

誤嚥は一般には咳き込みを起こす


 
高齢者がかかりやすい誤嚥性肺炎は、その名の通り誤嚥によって誘発されます。唾液や食べ物を誤って気管へと飲み込むことが原因で、口腔衛生状態が悪いとそのリスクも上昇します。そんな誤嚥は、顕性誤嚥(けんせいごえん)と不顕性誤嚥の2種類があります。
顕性誤嚥とは、誤嚥したことが明らかなケースで、咳やむせなどがサインとなります。食事中、むせや咳が突発的に起こるのは、食べ物が食道ではなく気道へと入り込んでしまったたまです。これは高齢者に限らず誰にでも起こり得ます。
 
一方、不顕性誤嚥はその名の通り誤嚥したことが明らかではないケースです。咳やむせなどが起こらないことから、知らないうちに唾液や食べ物が気道へと入り込んでしまうのです。気道内に異物が残留するため、肺炎のリスクも高まります。
 
不顕性誤嚥は、咳反射の低下によって生じます。健康な人であれば、気道内に異物が侵入すると即座に咳が生じます。これは反射的に起こるものです。加齢や疾患などによって、この反射機能が正常に働かなくなると、不顕性誤嚥が生じます。つまり、誤嚥機能の低下と咳反射の消失が重なると、いよいよ誤嚥性肺炎のリスクも大きく上昇することとなるのです。それだけに、不顕性誤嚥には十分注意しなければなりません。

歯周病は誤嚥性肺炎の引き金になる


 
ただし、不顕性誤嚥は自覚症状および他覚症状に乏しいことから、周囲も気付かないうちに起こっていることが多いためよりリスクが高くなります。食事中、喉がゴロゴロする、痰が増えた、熱が出ることが多い、といった症状が認められる場合は、一度、不顕性誤嚥の検査を受けることも必要です。不顕性誤嚥は、「咳テスト」と呼ばれる簡便な検査で調べることが可能です。クエン酸を噴霧させる装置を使って、むせが生じるか調べる検査です。不顕性誤嚥は非常に危険なものなので高齢者には十分注意が必要です。
 

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