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口腔機能低下症とは?

2020年7月7日



歯や粘膜によって構成されている口腔は、食物を咀嚼するだけでなく、唾液分泌や構音、嚥下など、様々な機能を担っています。「口腔機能低下症」とは、加齢や障害、疾患などの要因でそれらの機能が低下することです。口腔機能低下症を放置すると咀嚼障害、摂食障害などにより全身状態に悪影響を与えるため、特に高齢者では注意しなければなりません。

その予兆としては、食べこぼしが多くなったり、たまにむせたりするなどの症状が認められます。滑舌の低下や噛めない食品が増えている場合も要注意です。

口腔機能低下症では、口腔周囲の筋力が衰えており、咬合力やそしゃく機能の低下が顕著となります。食べ物をしっかり噛んで、細かく砕くことが困難となり、なかなか飲み込むことができません。その分、食事の時間も長くなります。食べこぼしが生じるのも、唇の周囲の筋肉が適切に働かないためです。

また、嚥下反射も低下し、誤嚥する機会も増えてきます。食事中にむせるのは、食べ物が食道ではなく気道へと誤って送られている証拠です。さらに、唾液の分泌が低下し、口腔衛生状態も不良となることから、むし歯や歯周病のリスクも上昇します。

口腔機能低下症は、口腔衛生状態、口腔乾燥、咬合力、舌圧、咀嚼機能などの個別の症状を検査することで診断できます。ただ、その背景には加齢や全身疾患、生活習慣など多岐に渡る要因が複合的に絡み合っていることが多く、治療も慎重に進めていかなければなりません。

基本的には、衰えた筋肉を鍛えて、失われた機能を取り戻すリハビリが主となります。患者自身の努力も重要となることから、治療を受ける必要性について患者が十分理解することが大切です。

食べこぼしやむせることが多い場合は、口腔機能低下症が疑われます。先述のように口腔機能低下症は、低栄養を招いたり、誤嚥性肺炎を誘発したりするなど、命の危険にかかわる状態へと発展することもあります。日常生活でよく見られる症状なので見過ごされがちですが、その頻度が高まったら口腔機能低下症の注意が必要です。

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