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唾液腺に石ができる「唾石症」

2020年9月22日



腎臓や尿管、尿道などに石ができる病気を「尿路結石(にょうろけっせき)」といいます。一般的にもよく知られている病気で、過去に経験した方もいるでしょう。それと同じような症状が唾液腺に現れるものを「唾石症(だせきしょう)」といいます。

口腔周囲には、耳下腺、顎下腺、舌下腺といった3つの大唾液腺があり、このうちの顎下腺に生じやすいのが唾石症です。唾液腺中の細菌などが核となり、カルシウムが沈着することで唾石が生じます。顎の下が腫れたり、食事中に痛みを感じたりするなど、比較的強い症状が認められますが、外から見る限りでは原因を突き止めることができません。

有用なのがレントゲンや歯科用CTといった画像診断です。唾石はカルシウムの塊であることから、レントゲンで骨のように白く写ります。歯科用CTで撮影すれば、その位置や形態を正確に把握することが可能です。

歯科用レントゲンによる撮影



唾石が小さいうちは、症状も現れにくく、その存在に気付かない方がほとんどです。唾石が大きくなると、唾液の通路を塞ぐなどして、強い痛みが生じます。そうした唾石は、外科処置によって取り除くこととなります。

口腔内からアプローチしやすい部位に生じた唾石は、口腔粘膜を切り開いて摘出します。顎下腺の内部に生じた唾石は、口腔外から皮膚を期って、顎下腺ごと摘出しなければなりません。大唾液腺のひとつを丸ごと失うことになるので、不安に感じるかもしれませんが、顎下腺は左右で一対存在しています。術後は、もうひとつの顎下腺が機能の補うため、口腔乾燥などの症状は現れにくいです。

体にできる「石」は尿路だけに限りません。口腔内の健康を維持する上で重要な唾液腺にも生じることがあります。食事の度に首が腫れる、顎の下が痛む、といった方は、唾石症である可能性も否定できません。唾石症の診断は歯科も行いますが、耳鼻咽喉が主たる担当となります。

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