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歯の常識を疑おうー歯磨きの5つの誤解

2019年12月3日



誤解: 歯磨きは食後30分はしてはいけない

歯磨きを食後すぐにしてはいけないというのは、TVなどで報道されたことが始まりのようです。これは酸性炭酸飲料に歯の象牙質の試験片を90秒間浸してすぐに歯を磨くと歯質が失わられるという実験が元になってようです。実際には、歯の表面は象牙質ではなく、もっと硬いエナメル質で覆われていますし、梅干しのような強い酸性の物を食べない限り、酸の影響はほとんどありません。

歯磨きで口の中に残った食物残滓を取り除くのには、食後すぐの方が適しています。糖質分は時間ととも糖に変化し、さらに酸性となって歯を溶かす働きをします。神経質に食べたらすぐに歯を磨くこともありませんが、30分待ってから磨く必要もありません。

誤解: 歯磨きで歯を白くできる

歯磨き剤のCMを観ると、歯磨き剤で歯が白く輝くような印象を受けます。しかし、歯磨きをしても汚れを取ることはある程度できても、カレーやコヒーのような色素を含む食品で歯が着色している時は効果はありません。着色した歯を白くするのは漂白作用のあるホワイトニングだけが可能です。

汚れを取ることも、粒子の大きな研磨剤を多く含んだ歯磨き剤で強く磨くと歯麺が傷つき、かえって汚れがつきやすくなります。クリーニングも歯科医院でPMTC(専門的機械的歯面清掃)で汚れを落とすことが確実で歯に優しい方法です。

誤解: 歯磨きで歯石が取れる

歯磨きの目的は食べ物の残りカスとプラークを取り除くことです。プラークは口の中に残った食物が細菌で変化した物で、放置すると唾液中のミネラル分を吸収して歯石になります。歯石は歯周病の最大のリスク要因ですが、文字通り石のように硬く歯磨きで取り除くことはできません。

歯石を取るためには歯科医院で歯石除去をしてもらう必要があります。歯石は人により付く速さが違いますが、できれば3ヶ月に一度定期的に除去することが歯周病予防には効果的です。

歯石は歯科医院で定期的に除去することが歯周病予防に有効



誤解: 歯磨き剤で歯周病を治療できる

歯磨きは歯周病を予防するための基本です。そして、歯周病は細菌が引き起こす一種の感染症です。しかし、歯周病菌を消毒することで歯周病を防いだりまして治療することはできないと考えるべきです。また、いったん歯周病に起こされた歯肉を健康な状態に回復する薬効を持った薬剤もありません(歯肉の再生を促進するエムドゲンなどの薬品はあります)。
歯磨き剤が「歯茎に浸透して歯周病を治す」といった印象を与えるCMを行っているのは、歯磨き剤自体の歯周病に対する薬効を期待させることがあるとすると感心したことではありません。歯周病治療は歯磨き剤の薬効ではなくブラッシングの効果を中心にかんがるべきです。

誤解: 歯磨きだけでプラークは全て除去できる

自己流でムラのある磨き方をした場合はもちろんですが、正しい歯磨きを行ってもプラークは70%程度しか除去できないとも言われています。歯ブラシだけでなく、フロスや歯間ブラシのような用具も利用し、何より定期的に歯科医院で歯石処理やクリーニングを行うことが健康な航空内環境を維持するためには大切です。

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