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歯周病が早産・低体重児出産を誘発する

2020年1月11日



歯周病は、重症化することによって様々な全身の異常を引き起こします。「アルツハイマー型認知症」や「誤嚥性肺炎」との関連についても指摘されていますが、妊娠されている方、あるいは近い将来、妊娠を予定されている方は「妊娠・出産」と歯周病との関連を知っておくべきです。

実は、母子健康手帳の中には、全国共通の省令様式で「歯周病と妊娠との関連」が記載されています。妊娠中は歯周病にかかりやすくなるだけではなく、早産・低体重児出産のリスクも上昇させることから、「妊産婦歯科健診」を積極的に受けるよう促しているのです。

そう言われると、歯周病がとても深刻な病気に思えて不安に感じる方もいらっしゃることでしょう。なぜなら、早産や低体重児出産というのは、生まれてくる赤ちゃんに致命的な異常をもたらすことが極めて多いからです。

実際、妊娠中の歯周病に歯周病を重症化させることは、それくらい深刻なものとして考えておいた方が賢明といえます。では歯周病によって早産・低体重児出産がなぜ引きお起こされるのでしょう。

妊娠中の女性は、エストロゲンやプロゲステロンといったいわゆる「女性ホルモン」がたくさん分泌されています。このうちエストロゲンに関しては、これを大好物とする歯周病菌が存在しているため、歯周病菌の繁殖や病態の悪化が促進されやすい環境にあるのです。



そうして重症化した歯周病では、「サイトカイン」という炎症関連物質の生成も過剰となります。これが血流に乗って子宮へと到達することで、早産や低体重児出産のリスクが高まるのです。ちなみに、サイトカインは子宮を収縮させるホルモンに酷似しています。

このように、歯周病と早産・低体重児出産には、科学的にも明白な関連が認められています。妊娠中はアルコールや喫煙を避けるといった健康上様々な注意が必要ですが、口腔ケアはその中でも大切なものです。妊娠中は安定期に入るまで、麻酔やレントゲンを使用する治療が難しいこともあり、歯科で口腔内ケアのチェックをすることが大切です。

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