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歯垢・歯石・口腔バイオフィルムの違い

2021年5月21日


 
口腔内の汚れには、歯垢や歯石、バイオフィルムなどいくつかの種類がありますが、一般には区別がされていない場合もあるようです。
歯垢と歯石の違いは明白でしょう。歯垢は細菌と粘着物質(グルカンやフルクタン)から構成される汚れで、食事から8時間程度経過すると形成されます。その歯垢が石灰化したものが歯石です。歯石は文字通り石のように硬く、セルフケアで取り除くことは困難です。
 
歯石ではありませんが、歯ブラシによるブラッシングでは取り除けない汚れに「口腔バイオフィルム」というものがあります。あまり聞きなれない言葉かもしれませんが、ほとんどの人の口腔内に存在する膜状の汚れです。歯垢と同様、バイオフィルムには無数の細菌が繁殖しており、虫歯・歯周病のリスクを上昇させる一因となるのです。
 

 
しかも、このバイオフィルムには、「pHが低い」「深層ほど酸素分圧が低くなる」「クオラムセンシング機構がある」といった厄介な点がいくつか存在しています。pHが低いということは、酸性度が高いため、歯質が溶けやすい環境にあることを意味します。酸素分圧が低い(酸素の割合が空気中より小さい)点は、歯周病菌など酸素を嫌う細菌にとって有利に働きます。
 
クオラムセンシング機構とは、細菌同士が連絡を取り合うシステムであり、バイオフィルム内の細菌密度を一定に保つ役割を果たします。つまり、バイオフィルムを放置すると、虫歯菌や歯周病菌が活動しやすい環境を与えてしまうことになるのです。
 
バイオフィルムは、歯科医院で受けるPMTC(専門的機械歯面清掃)で効率良く取り除けます。歯のクリーニングを受けた後は。歯面がツルツルしていますよね。あれはぬめりの原因でもあるバイオフィルムが一掃された結果なのです。
 
このように、歯面や歯周ポケット内には、さまざまな種類の汚れが形成・蓄積していくため、定期的にPMTC等で一掃することが勧められます。
 

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