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歯磨きすれば10年長生きする

2018年8月2日

歯磨きの習慣は口腔ケアの基本



歯磨きで10年長生きするなどと言うと「そんないい加減なことを言うな」と叱られてしまうかもしれません。しかし、これはそれほど無茶な意見ではありません。現在の日本の平均寿命は男性が80歳、女性が87歳です。80歳以上の寿命は今では「平均的」なものです。これは、日本時の平均寿命は江戸時代は30−40歳の2倍以上です。

確かに、江戸時代から見ると現代の医学は飛躍的な進歩を遂げています。しかし、最新の医学のお陰で命を救ってもらったという人はそれほど多くはありません。20歳から60歳までの人で入院経験のある人は4割程度です。入院すらしたことのない人の方がむしろ多数派なのです。実は、寿命が伸びた理由は、乳幼児の死亡率が劇的に下がったことを除くと、上下水道の普及、衛生概念の浸透のようなことが大きく貢献しているからなのです。

現代の日本人の主な死亡原因は癌と糖尿病や血管系疾患などの成人病です。その中で糖尿病と歯周病の関連性が高いことは近年注目されており、歯周病は糖尿病の合併症とまで言われるようになってきています。実際、歯周病は糖尿病の原因でもあり結果でもあります。糖尿病の悪化が歯周病の悪化につながり、歯周病の悪化が糖尿病を進行させるのです。

糖尿病だけではなく、歯を失うことは咀嚼力を低下させ栄養状態を悪くし、さらに認知症の発症割合も高めます。80歳で20本の歯を残そうという8020運動をおご存知の方も多いと思いますが、80歳で20本の歯の残っている人と比べ、歯の多くを失った人の認知症の割合は2倍に上ると言われています。

歯を失わないための基本は歯磨きの励行です。歯磨きを怠ったり、歯石を放置することは日本人が歯を失う最大の原因である歯周病の発症リスクを非常に高くします。もちろん、歯磨きは歯周病と並んで歯を失わせる原因である虫歯のリスクも下げます。このように考えると歯磨きをすると10年長生きするというのは、それほど大げさな話ではないことがわかります。

そして健康な口腔環境を維持することは単に長生きするだけではなく、生き生きと人生を楽しむ健康寿命をより長くすることにつながります。たかが歯磨き、されど歯磨きなのです。

口腔内ケアを守ることは健康寿命を長くする

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