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歯科治療で生じる「皮下気腫」とは?

2022年3月26日


 
歯科治療の後に顎の周囲が大きく腫れて「皮下気腫(ひかきしゅ)」と診断されることがあります。比較的大きく、広範囲に腫れることもあるため、その症状に不安を感じる方も少なくないでしょう。人によっては医療事故が起きたのかと思う場合もあります。
 
皮下気腫というのは、文字通り“皮下組織の中に空気が侵入して腫脹が生じる”もので、一般的な歯科治療でも起こり得る偶発症です。腫脹の中身は空気であり、患部を中心とした一帯が急激に腫れるのが特徴です。
 
皮下気腫が起こりやすい処置としては、親知らずの抜歯が挙げられます。とくに埋伏している親知らずでは、エアタービンで歯や顎の骨を頻繁に削ります。その際、剥離した歯肉のすき間などから空気が侵入して腫脹が生じます。その他、根管治療における交互洗浄や根管へのエアシリンジの使用によっても皮下気腫が起こり得ます。
 
皮下気腫は、基本的に安静を保つことでその症状が改善していきます。症状が現れてから1~2週間も経過すれば、顎や顔面の腫脹は消退します。感染予防のために抗生剤を投与することはありますが、積極的な治療・外科処置を行うことはほとんどありません。ただし、皮下組織の腫脹が気道を圧迫するほど大きくなっているケースでは緊急的な処置を要します。皮下気腫によって息苦しさを感じた場合は主治医にすぐ連絡しましょう。
 
皮下気腫は、歯科医院での治療でも起こり得る偶発症ですが、一つひとつの処置を適切に進めていくことで防止することが可能です。そのリスクはゼロではありませんので、万が一、皮下気腫の症状に見舞われたら焦らず、歯科医師の指示通りに行動しましょう。
 

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