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歯科治療を中断すると

2019年5月5日

歯科治療は途中で止めると後で後悔することも



「歯医者は歯が痛くなった行くところ」とお考えの方は多いのですが、虫歯は初期の段階では痛みません。この段階で治療すれば、痛くないまま治療は終わりますし、場合によってはまったく削ることもなく再石灰化(唾液中の石灰分が虫歯を修復する作用)によって虫歯の進行を食い止めることもできます。

ところが「歯医者は痛くなったら行くところ」なら「痛くなくなれば行かない」という方もいます。しかし、歯は痛くなくなっても治療が完了したわけではありません。抜髄といって神経を取る治療を行うと痛みはなくなりますが、治療はそれからです。、

抜髄した歯は水で硬化する仮封材などを封入しますが、仮封材は歯と比べれば柔らかく、取れる場合もあります。いずれにせよ、治療途中段階の処置で、神経を取ったあとの根管に薬剤を入れ、最終的にはセラミック、金属などできた技工物を詰めたりを被たりします。その前に、治療を止めてしまっては、根管の中に細菌が入り込み、さらに悪化した状態で歯医者に来ることになります。根管の再治療は、最初に抜髄した時より治療は難しくなります。また、通院回数も余分にかかります。

治療が進んで、噛み合わせや見た目を守るために仮歯とよばれる技工物を被せることもあります。仮歯は仮封材を入れただけの状態と比べると見た目もよく、噛むのにも不自由を感じず、そのまま仮歯を長く使う方もいます。

しかし、仮歯は材質がプラスチックのため、割れたりこともありますし、すり減りますし、変色もしやすい材質です。そのままにすると二次虫歯の発生にもつながります。仮歯はあくまでも「仮」のものでしかなく、本格的な被せ物に置き換える必要があります。

虫歯が進んで抜歯をしなければならないこともあります。歯が無い状態を放置すると挺出(ていしゅつ)といって、反対側の歯が出てきたり、両側の歯が倒れこんで来ます。抜歯した歯が一本でも、残りの健康な歯全体に負荷がかかることで影響を受けます。結果的に咀嚼力や歯並すべてが、抜けた歯を放置することで悪くなってしまいます。

抜けた歯を放置すると歯並び全体が悪くなる



歯周病はどうでしょう。歯周病はサイレントキラーと言われるように痛みが出ないまま進行します。歯磨きを励行し、歯石を定期的に取るといったことを続ける必要があります。「歯医者は痛くなったら行くところ」と思っていると、抜歯にいたるような深刻な状態まで歯周病が進行することもあります。

そこまでいかなくても、検診などで歯周病を指摘されて、歯医者で歯石を取ると歯周病で炎症を起こした歯茎は敏感で痛み、かなり出血をすることもあります。痛くないので歯医者に行かなかったのに、行って痛い目に会うくらいなら、歯周病の治療を止めてしまいたくなってしまっても不思議はありません。

歯周病は検査だけでも痛みが出ることもある



歯周病の検査はポケット(歯と歯茎の間の歯肉溝と呼ばれる部分)深さを細い棒状の器具で調べます。これは歯石を取るのではありませんが、歯周病で歯肉炎を起こしているとチクチク痛みます。定期的にポケット検査をされるのが嫌と思う方もいるでしょう。

歯石除去などは麻酔を施して行うこともありますし、痛みが強い場合は麻酔をリクエストすることもできます。ポケット検査は麻酔はかけませんが、歯周病の治療で歯肉が引き締まってくると痛みは小さくなりますし、ポケットの深さが減ると治療の励みにもなります。

虫歯も歯周病も治療の中断は必ずと言ってよいほど悪い結果を招きます。特に歯周病は治療に終わりはなく、口腔内環境の維持、改善に勤め続けることが必要です。歯科治療は中断なさらないようにお願いします。

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