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歯髄炎はなぜ起こる?

2022年1月3日


 
歯肉炎や歯周炎、口内炎、舌炎など、口の中の組織には炎症をともなう病気が多いのですが、それは歯も例外ではありません。歯の神経に炎症反応が生じる「歯髄炎(しずいえん)」では、歯が痛い、歯がしみるといった症状が生じます。
 
歯髄とは、神経と血管で構成された組織で、歯の中に存在しています。健全な歯であれば、エナメル質という人体で最も硬い組織で覆われているため、歯髄が強く刺激されるようなことはありません。これは軟組織が外部に露出している歯肉や舌とは大きく異なります。
 

 
口の中の粘膜は、ちょっとした刺激でも傷ついてしまい、感染を起こして口内炎を発症することも珍しくありません。一方、強固に守られている歯髄が炎症を起こすのはエナメル質の防壁を突破する理由があるからです。
 
最も一般的なのは、細菌感染症の一種であるう蝕、つまり虫歯です。虫歯になると、エナメル質やその内側にある象牙質が溶かされてしまい、歯髄にまで細菌感染が及びます。感染性の歯髄炎は極めて強い痛みを伴うことから、歯科を受診せざるを得なくなるケースがほとんどです。細菌に感染してしまった神経は、そのまま残すことは難しいので、多くの場合抜髄することになります。歯の神経がなくなれば、歯痛も消失します。
 

 
抜髄は「不可逆的」な治療ですが、一方「可逆性」の歯髄炎があります。細菌感染を伴わない歯髄炎で、歯を抜かずに治すことも可能です。例えば、歯を強くぶつけた時や、比較的深い虫歯を治療した時などは、神経に強い刺激が加わって、炎症反応が起こることがあるのです。歯髄充血や急性単純性歯髄炎と呼ばれる病態で、適切に対処すれば元に戻すことができます。
 
歯髄炎も、不可逆性と自分では判断できませんので、歯の痛みに悩まされている場合は、歯科医院での受診が必要です。

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