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治療した虫歯が、また痛むのはなぜ?

2020年2月17日



歯医者が好きな人はあまりいません。ほとんどの人「歯医者は虫歯が痛くなったら行くとことろ」と考えているのではないでしょうか。ところが、一度激しい痛みが出た虫歯が、しばらく我慢していると消えてしまうことがあります。しかし、虫歯で痛みが引いてもら安心というわけではありません。

風邪による頭痛やのどの痛み、食あたりによる腹痛などは、病気が快方に向かうことで、症状も消えていきます。虫歯もそれと同じように考えてしまうと、とても危険なことが起こります。なぜなら、虫歯は自然に治ることのない病気だからです。それでは、そのまま虫歯を放置しても、なぜ「痛みが消える」という現象が起こるのでしょうか。

これは歯の異常を痛みによって知らせてくれる「歯髄(しずい)」が死んでしまうからです。「失活(しっかつ)」と呼ばれる現象です。刺激を感知する神経そのものがなくなってしまったら、痛みも感じなくなります。これは重症化した虫歯で神経を取る「抜髄(ばつずい)」という治療と神経が失われたという点では同じです。

抜髄で神経を取ると痛みは無くなる



しかし、歯科治療で神経を抜いた後は、根管内をきれいに清掃し、無菌状態とします。さらに、その歯が問題を起さないよう、薬剤を充填して被せ物を装着します。一方、虫歯を放置している過程で、歯の神経が死んだ場合はそのような処置は行われません。

「痛み」という最も負担の大きい症状が消えてなくなるので、治療を受ける差し迫った必要性が低下します。むしろ歯医者で、歯を削られて余計に痛い思いをするよりはと、引き続き放置することを選んでしまうことも少なくないのです。

けれども、歯の表面や根管内には、依然として細菌が繁殖を続けていることを忘れてはいけません。繁殖した細菌は、根管内に収まりきらず、やがては根っこの先に溢れ出ることとなります。そうして生じる病気が「根尖性歯周炎(こんせんんせいししゅうえん)」です。

根尖性歯周炎では痛むのは歯髄の中の神経ではなく、歯の根の周りの炎症です。時として痛みは虫歯の痛みと同じように激しいことがあります。虫歯を放置することで痛みが消えるという段階へと入っていきます。それは快方に向かっているのではなく、重篤な末期症状の入口だとお考えください。それだけに、虫歯は放置せず、できるだけ早い段階で治療を受けることが大切なのです。

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