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入れ歯に関してのお悩みに担当医がお答えします

2015年4月20日

Q はじめに、先生の経歴や専門分野についてお教えください。

今回入れ歯の質問に答えさせていただく、マナミ歯科クリニック馬場です。よろしくお願いします。
普段は、東京医科歯科大学大学院で義歯の研究を行いつつ、同附属病院の義歯外来で技師を専門とした治療を行っております。

Q 入れ歯で痛みがあるのですが、どうしてなのでしょうか。我慢するしか仕方ないのでしょうか。

入れ歯の痛みには、大きく2つの原因があります。
一つは入れ歯の形がお口に合わなくなってきて、入れ歯が大きく動いてきてしまう。その時に、擦れて痛みが生じます。もう一つは噛み合わせが悪いために一方に強い負担がかかって、お食事の際に痛みが出てしまう場合です。
入れ歯やお口の環境は徐々に変化していくのでこういった痛みはどうしても生じえます。そのような入れ歯の痛みは我慢していても回復することはありません。それどころか徐々に悪化してくる可能性が高いので違和感を感じたら早めに受診して入れ歯の調整を行いましょう。

Q 入れ歯はできるだけ避けたいのですが、入れ歯がどうしても必要なのはどのようなケースなのでしょうか。

失った歯が少なければブリッジなど他の治療法がありますが、2本・3本等ある程度失った歯が多い場合やブリッジの支えとなる歯(両隣の歯)がないような場合にはどうしても入れ歯にしなければならない場合が多いです。そのような場合でも保険外のインプラント治療が可能なケースもありますが、顎の骨の状態や全身のご病気の問題によってはインプラントが難しい場合もありますのでそのような場合にはやはり入れ歯にする必要があります。

Q 入れ歯は上手な歯医者さんとそうでない歯医者さんとでずい分出来が違うと聞いたのですが、本当でしょうか。どのようなところで上手下手があらわるのでしょうか。

同じように歯を失った場合でも、その人それぞれに合わせて適切な入れ歯の設計を模型上などで確認して考える必要があり、それによって入れ歯の快適性は大きく変わります。また入れ歯はどうしても他の歯を支えにするので、最終的に入れ歯を入れるまでに他の歯の状態を調える必要があったり、型取りに関してもその人それぞれ専用のトレーを使って型取りを行ったり、噛み合わせをとる専用の道具を作ったりして何度も回数を分けて行う必要があります。そういった際に手間を惜しまず、時間をかけることでその患者さんによりあった入れ歯を作ることができます。
それ以外にも型取りや歯の削り方にも技術差は現れます。そういった積み重ねで入れ歯の安定性、噛む力、使える期間などは大きく変わってきます。

Q できれば保険の入れ歯にしたいのですが、自費のものとどんな違いがあるのでしょうか。

保険と自費では使える材料や設計が大きく異なります。使える金具の種類や量、並べる歯の種類が変わることで入れ歯の強度や快適性は大きく改善します。他にもこういった目立つ金具の代わりに特殊なプラスチックを使ったことで見た目に配慮した入れ歯や、金属の量を増やすことで厚みを改善した快適な入れ歯を入れることも可能です。型取りに関しても、専用のトレーを作って型取りするために、より快適な入れ歯を作ることが可能になります。

Q 入れ歯はしょっちゅう調整が必要だと聞きました。調整が必要なのはなぜなのでしょうか、調整をなるべく少なくするにはどうすれば良いのでしょうか。

入れ歯は使用に伴い噛むところが擦り切れてきたり、金具が緩んだり少しずつ変化を起こしてしまうために、それを補償するためにはどうしても調整が必要になります。また、入れ歯を支えている歯や歯茎の方も少しずつ変化を起こしていくために、入れ歯もそれに合わせて調整する必要があります。極力適合に優れた強固な入れ歯を入れたり、ご自身が歯のメンテンスをしっかり行うことで調整の頻度を減らすことは可能です。
調整の際には大きく変化する前にこまめに調整することでご自身の負担や頻度を減らすことができます。

Q 何度も入れ歯を作り直しているのですが、よく合いません。どうしてなのでしょうか。

入れ歯は入れてその時点でおしまいではなく、入れた後の調整やメンテンナスをしていくことで徐々に患者さんに合ったものになっていくので、作り直しよりそういった調整をすることで使えるようになることが多々あります。また、入れ歯自身の問題もありますが、入れ歯はあくまで道具であり、それを使いこなすように患者さん自身で工夫して入れ歯と馴染んでいくという姿勢が大事になってきます。
しかしそれ以外にも、患者さんの中にはどうしても入れ歯を入れるのが難しいような特殊なケースがありますのでそういった場合は入れ歯を専門とする先生に一度ご相談ください。

Q 部分入れ歯をしていますが、総入れ歯しなければいけないと言われました。部分入れ歯と総入れ歯で大きな違いがあるのでしょうか。

歯が一部残っており歯を支えにできる部分入れ歯に対して、支える歯が全く無くなってしまった総入れ歯では、使い勝手に大きく差があります。しかし部分入れ歯も大きくなるにつれてこういった小さなものから少しずつ大きくなっていき、最終的には完全な総入れ歯に近づいていきます。
なので、大きな部分入れ歯では総入れ歯にかなり近いものにはなりますけれど、下の総入れ歯では上の総入れ歯に対して歯がある場合とない場合では大きな差が出やすい傾向にあります。

Q 入れ歯を入れたら頬が落ちて老け顔になったと言われました。何か対策はあるでしょうか。

歯を失ってしまうと、それに伴って歯茎や骨が失われてしまうことで顔に変化が生じるケースはよく見られます。そういったケースでは入れ歯を単に噛むために入れるだけではなく、失われた部分を補うように作ることで以前の顔の形を再現することが可能になります。

Q 入れ歯安定剤を必要としない入れ歯はありますか。

多くの入れ歯に関しては適切に作成し、適切な調整を行えば入れ歯安定材を使う必要はほとんどありません。逆に医師の指導の元に入れ歯安定剤を使っていない場合には入れ歯や歯茎に悪影響を及ぼす場合がありますので現在入れ歯安定剤を使用している方は一度先生にご相談ください。

Q 入れ歯があまり目立たないようにできますか。

はい、可能です。このような通常の金具のばねの代わりに、特殊なプラスチックを使用したばねを使うことで目立つことのない入れ歯を作ることが可能になります。それ以外にも、歯に磁石などの装置を組み込むことでシンプルな構造にして違和感を少なくすることが可能になります。

Q 入れ歯にして食べにくくなるものはどんなものでしょうか。硬い物を食べるのは諦めなければならないのでしょうか。

失われた歯が大きくなるにつれて、どうしても噛む力や安定性は悪くなりだんだんと噛むことが難しくなってきてしまいます。なかでも食べるのが難しいとされているのはおせんべいのような硬いもの、ステーキやイカなど噛み切るのが難しいもの、おもちなどの粘着性のあるもの、ゴマのようなつぶつぶが入れ歯の隙間に入りやすいものになります。ただそういったものも入れ歯の作り方や調整、あるいは調理や食べる方法によってはかなり改善が見られるので一度ご相談ください。

Q 入れ歯を作るのにはどれくらいの期間がかかるのでしょうか。

失った歯の少ない簡単なケースでは2,3回の治療で済むので1ヶ月程度で完成します。逆に失った歯の多いケースなどでは6回以上治療が必要になることもあり、そうすると2-3ヶ月以上かかることもあります。
治療が大きくかかるケースではまずこのような大まかな型取りをして、それにより個人に合わせた型取りをする為の道具をまず作っていきます。これにより精密な型取りを行った後は、噛み合わせを取るための専用の道具を作ってくるのでこれで改めてかみ合わせを取っていきます。それ以外にも、顎の動き等特殊な検査が必要な場合には、このような専用の道具を作ることもあります。このような回数を分けた治療を経て、入れ歯を完成手前の状態まで作り上げていきます。
入れ歯の大きなケースでは、完成させる前に完成手前の状態で一度お口の中に入れることで、噛み合わせや歯並びなど違和感がないか確認を行います。それで問題ない場合は改めて完成させてお口の中にセットしていきます。その後、不具合がある部分がどうしても出てくると思いますので、何度か調整を経て完成になります。
また、ほかの歯の治療が必要なケースではそれ以上に治療がかかることがあります。

Q 入れ歯は夜寝るときははずしたほうがいいのでしょうか。

歯科医師から指導があるような一部の例外を除いて、原則として寝る時は、入れ歯は外して寝るようにしましょう。つけたままで寝てしまうと虫歯や歯周病だけでなく、カンジダと呼ばれるカビのようなものがお口の中で繁殖したり、肺炎の原因になることがあります。
外して寝るときはコップやこのような入れ歯専用のケースがありますので、その中に水を張って保管するようにしましょう。

Q 入れ歯のお手入れはどの様に行なえばいいのでしょうか?

入れ歯もご自分の歯と同じようにお掃除が必要になります。毎食後あるいは寝る前だけでも入れ歯を外してお掃除するようにしましょう。通常の歯ブラシや歯磨き粉では入れ歯を傷つける恐れがあるので、このような入れ歯を磨きやすい大きな形をした入れ歯専用の歯ブラシがありますので、こういったものや入れ歯専用の歯磨き粉があるのでそういったものを使うようにしましょう。
また、入れ歯専用の付け置き用の洗剤もありますのでこういったものを寝る前等に使うことでより汚れを綺麗にとることができます。ただこういった洗剤の中には今使用中の入れ歯と相性が悪いものも存在しますので一度先生と相談するといいと思います。
入れ歯を清潔に保つことで臭いや着色だけでなく、入れ歯の寿命を延ばしたり、他の歯を守ったり、肺炎など全身的なご病気を予防することにもなります。

Q 入れ歯がなくても食事できるのですが、入れ歯をいれなくてもいいでしょうか。

歯を失った数が少ない患者さんの場合ですと他の歯で噛めるために、入れ歯に違和感や嫌悪感等を感じて、入れ歯を入れたがらない患者さんはどうしてもいらっしゃいます。
ただ、歯のないところをそのままにしてしまうと徐々に左右や上下の歯が動いてきてしまい、かみ合わせのバランスが悪くなることがあります。また、一部の歯だけで強い負担を受けることで残った歯がダメージを受けて、悪くなってきてしまうリスクもあります。
なので今現在は不自由を感じていなくても将来のことを考えると原則的に入れ歯を入れていた方が奥地の環境のためにはいいかと思われます。

Q 入れ歯に関してお悩みの方へ、先生から一言お願いします。

歯を失った方にとって、入れ歯は見た目やお食事など日常生活で大きく関わってくると思います。それだけに、入れ歯の悩みや不自由なことは非常に患者さんを苦しめている問題になっているはずです。
なのでそういったお悩みをお持ちの方は、無理に我慢することなく一度相談にいらっしゃってください。
きっと、お力になれるはずです。

 
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