2017年11月4日
ジルコニアは酸化ジルコニウムというジルコニウムの化合物です。極めて高い硬度を持ち、ダイヤモンドに近い屈折率をもつため、模造ダイヤモンドに使われることもあります。
ジルコニアはセラミックの一種で、歯科で被せ物(クラウン)の材料にもなります。ジルコニアが模造ダイヤに使われるほど透明度が高いため、ジルコニアで作ったセラミッククラウンを「高い透明度を持つ」最高級クラウンとして、宣伝する向きもあるようです。
しかし、これは必ずしも正しくありません。セラミックの素材はジルコニアの他にも色々あり、ジルコニアは硬度、強度の点で最もすぐれていますが、透明感や色の多様性ではもっと優れた素材もあります。
実は歯科使用するジルコニアは模造ダイヤモンドで使うような純粋のものではなく、強度を高めるためにわずかに添加物を入れています。これは純粋なジルコニアが硬さとともに割れやすい欠点があるのを補い、歯科材料としての特性を高めるためです。
安定化ジルコニアは高い強度があるので、噛み合わせが強い場合や、ブリッジと言って橋のように失ったを両側の歯で支える構造の技工物を作るにはすぐれていますが、美しさの点ではもっとすぐれたセラミック素材もあります。
とは言っても、このような区分は今後変わっていくことが予想されます。ジルコニアが透明度や色調の多様性を高めるのと同時に、他のセラミック素材も強度を増してきているからです。
ジルコニアは硬度が高いため、技工が難しくその分一般のセラミックより高価です。ただ、高価な分、あらゆる点で最高の素材とは必ずしも言えません。セラミックの被せ物などの技工物を作るときには、特性に合わせて最適なものを選ぶことが大切です。
マナミ歯科クリニックの審美歯科
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