2017年12月23日
歯科治療を全身麻酔でできないかというご質問をいただきます。マナミ歯科クリニックには常駐の歯科麻酔医がいて、全身麻酔の経験も豊富なのですが、マナミ歯科クリニックでは全身麻酔で治療することはありません。
歯科治療で全身麻酔を行うのは、口腔ガンの手術や、顎骨を切り取るような大掛かりなものになり、これらは規模の大きな入院設備を備えた病院で行うものです(入院設備があることが全身麻酔を行う条件です)。これに対し歯科でも麻酔が使われますが、これは局所麻酔と呼ばれ、治療箇所の箇所の痛みを感じなくさせるものです。
麻酔の目的は鎮静、鎮痛、筋肉弛緩の3つがあり、全身麻酔は全てに対応します。これに対し、静脈内鎮静(「麻酔科」をご参照ください)では鎮静作用を行い、鎮痛効果は局所麻酔が行います。筋肉弛緩は行いません。
昔、麻酔を治療者自身が行うような時代があり、麻酔中の事故が時としてありました。今では全身麻酔は必ず麻酔医が全身状態をモニターしながら手術が行われ(麻酔医のモニタリングは静脈内鎮静でも同様に歯科麻酔医が行います)、格段に麻酔事故は減りました。しかし、リスクの点では全身麻酔がより高いのは事実です。
歯科治療では局所麻酔による鎮痛と静脈内鎮静による鎮静で手術によるストレスはほぼ解消されます。全身麻酔を行うのは特別な場合で、入院を伴う全身麻酔は不必要なリスクが加わるだけということになります。静脈内鎮静による鎮静効果がもっとも有効な選択肢です。
マナミ歯科クリニックの麻酔科
当院では、患者さんが抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんなことでも構いませんので、私たちにお話ししていただけたらと思います。
ご興味がある方は下記からお問い合わせください。