2017年10月21日
就寝中の歯ぎしりは気付きにくい
歯ぎしりは文字通り歯をこすり合わせることです。正確に言うと歯をこすり合わせる場合と強く噛みしめる場合があり、前者が「ギリギリ」といったかなり大きな音がするのに対し、後者はあまり音はしません。しかし、どちらも非常に強い力で歯をかみしめるため様々な障害を伴うことがあります。
歯ぎしりの困ったことは、就寝中にするため、本人は歯ぎしりをしていることを気づきにくいことです。家族に歯ぎしりを注意されても「そうかな」と思うくらいで気にしない方も多いのではないでしょうか。しかし、歯ぎしりを放置するのは時として大きな悪影響があります。
例えば、歯ぎしりで強いくいしばりをするために、肩がこったり、頭痛が起きる場合があります。肩こりの原因が思い当たらない時、実は歯ぎしりが元になっていることもあるわけです。
もちろん、歯や歯茎にも悪影響があります。歯がすり減る。詰め物や被せ物をしていると壊れてしまう。歯にヒビが入って、エナメル質の下の象牙質の中にある神経が刺激されて知覚過敏を起こすこともあります。
歯茎への影響も深刻です。歯を支えている歯槽骨が溶け、膿を持つような思い歯周病の症状になることもあります。この場合は抜歯にいたることもあります。歯ぎしりと軽く考えているのは危険です。
しかし、歯ぎしりの原因は必ずしも明確ではありません。噛み合わせが悪く、噛み合わせを調整することで治ることもありますが、歯ぎしりの原因の多くはストレスと考えれています。ストレスの理由は様々ですし、根本的な解決も難しいことも多いので、歯ぎしりの治療も困難ということになってしまいます。
しかし、歯ぎしり、食いしばりにはナイトガード(マウスピース)という有効な対策があります。対症療法ですが、歯医者でしっかりしたナイトガードを作り、就寝中は必ず装着することで歯ぎしりの悪影響は大幅に軽減できます。特に、セラミックの被せ物を作った場合は、噛み合わせの強い人にはナイトガード装着は必須と言ってよいでしょう。
当院では、患者さんが抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんなことでも構いませんので、私たちにお話ししていただけたらと思います。
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