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歯石、歯垢、プラークとはそもそも何なのでしょうか

2017年11月25日

「歯石を取りましょう」といわれるが・・

「歯石を取りましょう」とよく言われると思いますが、そもそも歯石とは何なのでしょうか。歯石の他にもプラークや歯垢と呼ばれるものが、あります。これらは歯石とどう違うのでしょうか。 まず、歯垢とプラークは同じ意味です。食物の残りカスが口の中の細菌(口の中は虫歯菌、歯周病菌を始め細菌が何千億個も住んでいます)がその代謝でネバネバしたものに変えたものです。プラークの80%は水分で残りは有機質です。
そのプラークが唾液の中のミネラル分で石灰化し、文字通り石のように硬くなったものが歯石です。歯は石灰質でできていますが、食事をすると石灰分が失われる脱灰と呼ばれる現象が起きます。

しかし、脱灰した歯は唾液中のミネラル分で再石灰化され元に戻ります。再石灰化により歯は安定した状態を保っているのです。脱灰と再石灰化を繰り返して口腔内を安定させるために含まれている唾液のミネラル分がプラークを石灰化してしまう歯石の原因にもなっているのです。

最近、その歯石を取る必要はないという意見が出てきました。実際には、歯石を取るのが害があるというのではなく、歯石を取ったからといって、歯周病や虫歯のリスクがなくなるわけではないということと、歯石自体が歯周病の原因ではないというものなのですが、歯石除去のような面倒なことをする必要はないと受け取る人もいるかもしれません。
歯石自身は硬い石のようなものですがら、歯石が直接歯や歯茎を傷めることはありませんが、歯石があるとプラークが非常に付きやすくなります。顕微鏡で見ると歯石には無数の小さな穴が空いています。ここにプラークが入ると細菌のは歯磨き除去するのも難しくなり、言ってみれば細菌の楽園のような状態になります。
歯石自身が歯周病の原因でなくても、歯石の中で生息、繁殖する細菌は歯周病や虫歯の原因となります。特に、歯周病は歯石を定期的に除去しないと進行が速まるのは確実です。
なお、歯石を自分で除去しようと試みるのは絶対に止めるべきです。歯石は専門の歯科衛生士がスケーラーという歯石除去の機材を使用しても、簡単に除去できません。歯石除去は歯科医院で定期的に行うことは、健康な口腔内環境を作るために守らなくてはいけません。

 


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