痛くない虫歯治療あります

2017年10月22日

虫歯治療は痛い？
虫歯治療は痛い、どうしたら痛くない治療がありますか、こんな質問をよく受けます。しかし、虫歯についてはある意味答えは簡単です。痛くなる前に虫歯の治療をすればよいのです。

虫歯は上の図のような進行をしますが、最初の段階、C1、C2のように虫歯が神経に達していないうちは痛みがでません。つまり、この段階で虫歯を発見し治療することで痛みをほとんど感じることがない治療を受けることができます。
上の図にはありませんが、虫歯の進行度の一番初期のものはC0と呼ばれています。C0は一般には虫歯治療ではなく、経過観察を行います。経過観察で虫歯は進行しないのでしょうか。虫歯に自然治癒はないと言いますが、唾液に含まれる石灰分が歯の再石灰化を促すことで、虫歯は一種の自然治癒をしてくれる可能性があります。
歯はエナメル質という固い物質で覆われていますが、エナメル質の石灰分は食事をとることでわずかに石灰分を失う、脱灰と呼ばれる状態になります。しかし、唾液中の石灰分が石灰分を供給することで、失われた石灰分は再び補給されます。この脱灰と再石灰化のバランスが崩れ、エナメル質が失われることで虫歯になるのです。

経過観察とは、フッ素塗布をし、胚芽気を励行し歯面にプラークが付着して再石灰化が妨げられないようにすることで虫歯の進行を防ぐことを意味します。放置するという意味ではありません。
この再石灰化による虫歯の進行停止は最近ではC1でも行われるようになってきました。C1になると歯は白濁でなく、黒みを帯びてきますが、それでもまったく削ることなく治療を行うことになります。
また、C1あるはC2の段階で、ある程度削って詰め物をしなければならないと判断された場合も、削る量は最小限とし、レジンのような可塑性の高い素材を充填します。レジンは耐久性が低く、長期間は持たないと言われていましたが、材料科学の進歩とともに、かなりの長期間間しようし続けることができるようになってきました。
痛い虫歯治療は、痛くなってしまった虫歯ではある程度仕方ありません（少なくとも麻酔注射は必要です）。また、削られるのも怖いという患者様もいます。虫歯は痛くならない、できれば削る必要もない段階で治療するのが、痛くない治療の一番の近道です。
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