2015年2月23日
総合病院という言葉があります。外科、内科、産婦人科、皮膚科など沢山の診療科目があり、どのような病気にも対応できる体制を整えている病院です。逆に、街の診療所は内科、整形外科と診療科目ごとに分かれています。ところが、歯科の場合は専門的な診療を標榜しているのは矯正歯科くらいで、普通は歯科という診療科目でどんな治療も含まれてしまうように思われています。
確かに歯科では一般歯科という言葉があるくらいで、虫歯、歯周病、入れ歯など「通常の診療内容は何でもやります」としている歯科診療所が大部分なのは事実です。しかし、実際には歯科も細かい専門分野があります。補綴(ほてつ)は一般の方にはなじみのない言葉ですが、歯を欠けたり、亡くなった場合にクラウンや義歯などの人工物で補う治療です。補綴は大きな専門分野で大学では補綴がさらにいくつかの講座に別れているのも普通です。ただ、インプラントは補綴の中には入りません。インプラントは補綴とは違う専門分野になります。
口腔外科という専門もあります。歯を抜くのは歯医者の専門と思われていますし、歯医者さんなら抜歯の技術は皆持っていますが、親知らずが横向きにしかも歯茎の中に埋没している埋伏歯という状況になると、口腔外科専門のドクターに登場してもらう必要が出てきます。「この親知らずを抜くのでしたら大学病院に紹介状を書きます」と言われた方もいるのではないかと思いますが、大学病院では口腔外科が担当することになります。
小児歯科も専門として別れています。これは小児の歯は成人歯ではなく生え替りが行われるということもありますが、お子さんの扱いは歯科では特に難しく、恐怖で泣き止まないお子さんにきちんと治療を行うこと自体が専門性を要求される治療です。
歯周病も非常に一般的な疾患ですが、歯肉(歯ぐき)を切開して歯周ポケット内に深くまで入り込んだ歯垢(プラーク)や歯石などを取り除く外科的なフラップ手術は相当の専門性を必要とする施術です。
矯正歯科は独立して開業されている先生も多く、専門的な分野という認識も高いと思います。しかし、矯正の過程で歯列調整のために抜歯が必要となる場合は矯正歯科の先生以外が抜歯を行うのが普通で、他院での抜歯ということになります。
最近は歯の根の治療という一番一般的と考えられてきた根管治療も独立した専門分野です。実際には根管治療とは呼ばず、歯内療法、英語のEndodonticsを略してエンドという専門分野になります。治療に際しては。専門性の高い根管治療はマイクロスコープ(顕微鏡)を使い、滅菌作業も特別なものとなります。専門的な根管治療と一般的な根管治療は抜歯いたる確率が大きく異なり、一般の根管治療では抜歯を避けられないような場合も専門の根管治療では歯を残す確率をはるかに高めることができます。
マナミ歯科クリニックのドクターは歯学博士、専門医、インプラントの鈴木先生や根治の渡邉先生を始めとした海外での指導医レベル先生が揃っていて、専門性の高い治療が必要な時にはドクター同士が協力して患者様を担当します。マナミ歯科クリニックの目指しているのは総合病院ど同じ意味で、専門分野のエキスパートを揃えた総合歯科です。幸い歯科は口の中という小さな部分に限った治療のためCT、デジタルレントゲン、マイクロスコープのような高度な機器を揃えるのにそれほど大きな規模は必要としません。
最新の高度な治療機器と、専門性の高いドクター陣が総合歯科として最善の治療を患者様に提供する。この目標に向け、日々努力していきたいと思います。
当院では、患者さんが抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんなことでも構いませんので、私たちにお話ししていただけたらと思います。
ご興味がある方は下記からお問い合わせください。