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スケーリングで歯茎が下がる?

2021年8月21日


 
スケーリングとは、歯の表面に形成された歯石を取る処置です。細かく言うと、歯冠部の歯石取りをスケーリング、歯根面の歯石取りをルートプレーニングといいます。いずれも細菌の温床となる歯石を取り除けるため、口腔衛生状態の向上に大きく寄与するのですが、いくつか副作用のようなものが生じることがあります。
 

 
 
例えば、スケーリングを受けた後に「歯茎が下がった」と感じるケースがあります。本来であればスケーリングは、歯周病によって歯茎が下がるのを防ぐための処置です。それにもかかわらず治療によって歯茎が下がってしまうことに疑問を感じる方もいるかもしれません。
 
スケーリングによって歯茎が下がったと感じるのは、歯石が取り除かれることによって、歯の見える範囲が広がるからです。実際に歯茎が下がったのではなく、歯石によって隠されていた歯面が露わになったといえばわかりやすいかもしれません。
 
そして何より、スケーリングを行い、歯周病が改善することで歯茎の状態が改善され引き締まることで歯茎が下がったように感じることがあります。細菌の住みかとなっている歯石がなくなり、歯茎の炎症が治まることでも「歯茎が下がった」と感じるのです。歯周病によって歯茎が腫れていると、大きく膨らんでいるように見えます。それが治療によって正常な状態に戻ると、歯茎が下がったと感じるのです。
 
スケーリングによる副作用として、時として「知覚過敏」が出ることがあります。これは象牙質知覚過敏症と呼ばれるものですが、冷たいものを口にすると歯がしみるもので、経験したことがある人も多いでしょう。
 

 
歯根面に形成されていた歯石を取り除くと、一時的な知覚過敏の症状が現れることがあります。歯根面にはエナメル質がなく、外からの刺激を受けやすい象牙質がむき出しとなっているからです。歯石というのは、歯や歯周組織にとって害悪でしかないのですが、図らずも外来刺激から歯を守る役割を果たすことがあるのです。もちろん、スケーリング後の知覚過敏は、スケーリングの刺激によって生じることもありますが、あくまで一時的なものなので心配する必要はありません。
 
スケーリング、歯石の除去は、時として副作用とされるような症状が出ます。しかし、歯石は歯周病を悪化させる最大の要因です。歯茎が引き締まって下がったように感じる、知覚過敏が起きるというのは、歯石がそれだけ溜まっていて、歯茎の状態が悪かったからと考えられます。定期的なスケーリングを続けることは口腔内ケアの基本です。
 

 

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