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歯医者の麻酔が効きにくいのはなぜ?

2023年11月6日

 

歯科では、虫歯を削る時や歯周ポケット内の歯石を取り除く時など、いろいろな場面で麻酔を施します。おそらく皆さんも一度は歯茎に注射する局所麻酔の経験があることでしょう。しかし、歯医者の麻酔は、人によって効きにくいことがあります。それは麻酔薬への感受性に左右される部分もありますが、多くの場合は患部の状態に影響されています。

 

例えば、今現在、強い痛みが生じている部分は、健全な部分よりも麻酔が効きにくくなっています。痛みが強く、その経過が長いほど、麻酔は効きにくくなるといっても良いでしょう。

 

歯周病の影響で、歯茎が腫れている場合も麻酔は効きにくくなります。麻酔薬を注入することで組織が圧迫され、より強い痛みが生じることもあり得ます。また、外傷による腫れで血流が良くなっていると、注入した麻酔薬を速やかに全身へと流されてしまうことから、麻酔の効果も切れやすくなるでしょう。処置の途中で痛みが強くなるのは、そうした現象が背景に見られるのです。

 

治療する歯の部位によっても、麻酔の効果の現れ方には違いが見られます。一般的には下の奥歯の麻酔は、最も

効果が現れにくくなっています。下の奥歯は骨がしっかりとしていて、薬液が浸透しにくい構造となっているからです。もちろん、歯科医師はそうした傾向をしっかりと熟知しているため、個々のケースで適切な量の麻酔薬を投与することが可能です。

 

それでも麻酔効果が得られないようなケースでは、薬液を遠くからしみ込ませる浸潤麻酔(しんじゅんますい)ではなく、太い神経をよりダイレクトに麻痺させる伝達麻酔(でんたつますい)を併用することもあります。顎の骨に埋まっている親知らずの抜歯などでは、伝達麻酔を使うことを前提としているケースが多いです。その他、浸潤麻酔が効きにくい場合は、歯根と歯槽骨との間に麻酔薬を作用させる歯根膜注射という方法で対応でることもあります。

 

局所麻酔は、患部の状態によって効果の現れ方に大きな違いが見られます。ただ、麻酔の効果は心理的な面も少なくありません。歯科医師が十分な信頼を得ている。また、「痛い時には手を上げてください」と言われることで安心して痛みが小さく感じられることもあります。歯科治療は麻酔があれば、ほとんど痛みはないはずです。まずは、安心して治療をお受けください。

 

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