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歯周ポケットってなに?何ミリまで正常?

2023年1月7日

 

 

定期検診や歯周病の検査では、必ず「歯周ポケット」の深さを測ります。歯周プローブと呼ばれる専用の器具をポケット内に差し込む検査で、痛みや出血を伴うこともあり、苦手としている方も多いことでしょう。たかが歯周病の検査でなぜそれほどまで細かく調べるのか。それは歯周ポケットが歯周病の有無や進行度を評価する上で重要な指標となるからです。

 

健康な人の歯茎にも歯と歯茎の境目に溝が存在しています。これは「歯肉溝(しにくこう)」と呼び、病的なものではありません。ただ、歯肉溝と歯周ポケットを肉眼で瞬時に見分けることも難しく、患者も混乱してしまうため、歯と歯茎の境目の溝をまとめて「歯周ポケット」と呼んでいます。ちなみに、健康な人でも歯周ポケットの深さは1~2mm程度あります。

 

歯周ポケットが4mm以上になると、基本的には「歯周炎」と診断されます。歯周病によって歯茎や歯根膜、歯槽骨といった歯周組織が破壊され、ポケットが深くなった状態です。歯周病が重症化すると、ポケットが10mm以上になることも珍しくありません。歯が歯周組織による支えを失いつつある状態ですね。

 

歯周ポケットには、「仮性」と「真性」があることもお伝えしていきます。歯茎だけに炎症がとどまっている「歯肉炎」では、まだ歯周組織の破壊が起こっていないにも関わらず、歯周ポケットが深くなります。これは炎症で歯茎が腫れて膨らんでいるからです。炎症が治まれば歯茎が元の状態に戻り、歯周ポケットも浅くなるため「仮性ポケット」と呼ばれています、

 

一方、歯周組織の破壊によって生じた歯周炎のポケットは、炎症が治まった後も歯茎が元の状態に戻らないので、「真性ポケット」と呼ばれています。いわゆる“不可逆的”な変化であり、歯周病を進行させてはいけない理由のひとつともいえます。

 

 

このように、歯周ポケットは健康な人にも存在する歯と歯茎の境目にある溝で、1~2mm程度なら正常の範囲内ですが、4mmを超えると病的な状態と診断できます。歯周ポケットは深くなるほど細菌が住みやすい環境が整うことから、浅い状態を維持できるよう努めていきましょう。

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