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高齢者の歯周病が増えている?【令和4年歯科疾患実態調査】

2023年9月20日

 

皆さんは、「歯科疾患実態調査(しかしっかんじったいちょうさ)」をご存知ですか?5年に1回のペースで実施される口腔状態の調査で、日本人の歯や歯茎の健康状態を大まかに把握することができます。

 

「日本人の成人の約8割が歯周病になっている」とか「日本人の虫歯は年々減ってきている」という話はよく耳にしますが、そうした概観はこの調査の結果が根拠となっているのです。そんな歯科疾患実態調査はコロナ禍で延期されていましたが、ようやく令和4年に実施されました。

 

そこでまず気になるのが「8020運動」の達成率です。80歳までに20本以上の歯を残すことをスローガンとしたこの運動は、調査を実施する度に達成率が大きく上昇してきました。前回は、初めて全体の半数を超える「51.2%」まで到達しましたが、今回は「51.6%」と微増にとどまっていますが、8020運動のスタートした当初は10%にも満たなかったことを考えると、高齢者の歯の残存本数が大きく改善されたことがわかります。

 

 

次に日本人の国民病とも呼ばれている歯周病ですが、驚くべきことに「4mm以上の歯周ポケットを有する者」の割合は、ほとんどの年代で減少しました。唯一、75歳以上だけが大きく上昇しています。虫歯も全体的に減少傾向にあることは前回の調査と大差ないのですが、55歳以上は明らかな増加傾向にある点に注意が必要です。

 

つまり、現在の日本では、高年齢者(55歳以上の人)の歯周病と虫歯が増加傾向にあることがわかったのです。それだけを聞くととても悪い状態であるように感じますが、たくさんの歯を残せている人が増えている点を忘れてはいけません。歯周病や虫歯は歯が残っていなければ発症することがない病気だからです。高齢になっても自分の歯を残せている人が増えるほど、歯周病や虫歯のリスクも上昇してします。

 

ちなみに、定期的なメンテナンスの受診率(58.0%)やセルフケアでデンタルフロス・歯間ブラシを使用する割合(50.9%)は、年々上昇しています。その点も踏まえると、日本人のお口の健康状態は、これからまだまだ良くなっていくことを期待できるのではないでしょうか。

 

参照:令和4年歯科疾患実態調査

 

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