2024年12月19日
若い人が歯を失った場合、どのような方法で欠損部を補うべきか。これはとても悩ましい問題です。入れ歯は、見た目が不自然で、使い勝手も良くないことから、若い人が選択することは少なく、多くのケースでブリッジが選ばれてきました。ところが近年は、この傾向が大きく変わり、20代でインプラント治療を受ける人が増えているのです。
令和4年に厚生労働省が実施した歯科疾患実態調査によると、インプラント装着者の割合は、20代が2.6%で、30代の1.3%や40代の0.7%を上回っていることがわかりました。50代以上になるとインプラント装着者の割合は急激に増加しますが、この点は従来と変化はありません。そこで気になるのがなぜ20代でインプラント治療を受ける人が増えたのかという点ですね。
一つは、20代にはSNSなどを通じて、インプラント治療の優れた点が広く知れ渡るようになったものと考えられます。最近では、インプラントを装着したことを公言するインフルエンサーも増えています。もちろんそれは宣伝ではなく、インプラントを入れたことで会話や食事、装置のケアがしやすくなったことを素直な感想としてしゃべっているだけなので、それを見ている20代の人にインプラントの利点がすんなりと伝わっているのでしょう。
実際、20代で入れ歯を入れることに大きな抵抗を覚える方が大半を占めます。固定式のブリッジは、見た目や噛み心地などはインプラントに近いですが、支えとなる歯を大きく削ることでその寿命を縮めてしまいます。それらと比較すると、天然歯に近い審美性や機能性を回復でき、残った歯に負担をかけないインプラントは、最善の選択肢といっても間違いではないのです。特にこれから60年、場合によっては70年以上生きる20代の方は、インプラントのメリットを最大限まで享受できるともいえます。
当院では、患者さんが抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんなことでも構いませんので、私たちにお話ししていただけたらと思います。
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