2024年3月7日
根管治療を行った後には「コア」と呼ばれる被せ物の土台を築造する必要があります。コアには「メタルコア」「レジンコア」「ファイバーコア」の3種類があり、それぞれに異なる特徴とメリット・デメリットがあるため、自分に合ったものを選ぶ必要があります。
メタルコアは、文字通り金属で作られた土台で、保険が適用されます。強度が高くて壊れにくいのですが、歯根破折のリスクが高いというデメリットに要注意です。噛んだ時にくさびを打ち込むような力が働いて、歯根を割ってしまうことがあるのです。金属アレルギーになる可能性があったり、歯質との適合性が低かったりするなど、欠点が目立つ土台といえます。
レジンコアは、金属製のピンと歯科用プラスチックであるレジンで構成された土台で、見た目は比較的自然です。金属アレルギーや歯根破折のリスクも低く、保険が適用されますが、強度や耐久性が低いという欠点があります。
ファイバーコアは、原則として自費診療となるものの、金属アレルギーにならない、歯の硬さに近く、柔軟性もあるため歯根破折のリスクが極めて低い、歯を削る量を最小限に抑えられる、審美性や耐久性に優れている、再治療の際の除去が容易である、といった沢山のメリットを伴います。とくに噛んだ時の力をその柔軟性で上手く逃がすことができる点は、ファイバーコアの大きな魅力といえます。
高価な材料で、完璧といえる被せ物を作ったとしても、土台が不安定だと元も子もありません。被せ物が早期に寿命を迎えるだけでなく、時間と手間をかけて行った根管治療の成果も台無しなってしまう可能性があるのです。それだけに根管治療後の土台の選択は、慎重に行いたいものです。
当院では、患者さんが抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんなことでも構いませんので、私たちにお話ししていただけたらと思います。
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