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マウスピース矯正(インビザライン)で歯が動くのはなぜ?

2025年2月15日

 

歯科で用いるマウスピースには、外からの衝撃から歯を守る「マウスガード」や歯ぎしりによる影響を軽減する「ナイトガード」などがあります。これらのマウスピースが歯を守るメカニズムは容易にイメージできることかと思います。一方、歯列矯正に用いるマウスピースは、歯を守るためのものではなく、歯並びをきれいにするものなので、どのようなメカニズムで歯が動くのかはイメージしにくいことでしょう。

 

マウスピース矯正で代表的なインビザラインでは、厚みが0.5mm程度の「アライナー」を装着することで、歯が動いていきます。このアライナーは、今現在の歯並びとはほんの少しだけズレた形をしており、1日20~22時間装着することで、歯列全体がその位置へと変化していくのです。

 

 

アライナー1枚あたりで歯を動かせる距離は0.25mm程度なので、装着時の痛みや違和感はそれほど強く現れません。ただ、アライナーを交換する頻度や順番を間違えると、強い痛みが生じることはもちろん、そもそも歯列にぴったり装着することが難しくなるため、インビザライン矯正は歯科医師の指示通りに進めて行くことが必須条件となります。

 

アライナーによる矯正力が発生すると、歯が進む方の歯槽骨が溶けて、道が開けます。歯がもともとあった場所は空洞となりますが、間もなく歯槽骨の再生が起こり、その位置で安定するようになるのです。

 

これを骨のリモデリングと呼び、新陳代謝が良い人ほど歯の移動速度も速い傾向にあります。つまり、若い人や習慣的に運動をしている人は、マウスピース矯正のインビザラインも計画通りに進みやすいといえるのです。

 

このように、マウスピース矯正のインビザラインで歯が動く仕組み・メカニズムは、ワイヤー矯正と異なるため、患者さんもそれを正しく理解しておく必要があります。なぜならインビザライン矯正は、アライナーの装着時間と交換頻度が極めて重要となる治療法だからです。

 

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