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割れた入れ歯は接着剤で直してもいい?

2022年4月29日


 
保険診療の入れ歯は人工歯と義歯床(ぎししょう)がプラスチックで作られており、何かの拍子に割れることがあります。プラスチックなら市販の瞬間接着剤でしっかり固定できるため、応急的に自分で直してしまう人もいますが、あまりそれは勧められません。なぜなら、一般の人が入れ歯を適切に修理するのは困難だからです。
 
もちろん、歯科医師のように、割れた入れ歯を正確な状態で接着できるのであれば良いのですが、現実的にそれは思うほど簡単ではありません。接着の状態のよっては歯科医院での修理が困難となることもあります。アロンアルフアなどを用いて何となく接着してしまうと、入れ歯の構造が歪み、歯や歯茎に悪影響を与えかねません。
 
そもそも割れた入れ歯は接着剤だけで直せないことも少なくありません。入れ歯の割れ方や欠け方、破損した部位によって修理の方法が異なります。部分入れ歯のクラスプが折れた場合は、改めて金属を鋳造する必要があります。人工歯が脱落した場合は、代わりのものを入れ直します。
 
入れ歯は“人工臓器”の一種といっても過言ではない重要な装置なので、少しでも不具合や異常が生じたら、すぐに歯科を受診しましょう。入れ歯のちょっとした欠けや歪みでも、お口に深刻な悪影響を与えることがあります。割れた入れ歯の破片や外れた人工歯は、捨てずに保管しておいてください。故障した原因を究明するのに役立ちます。また、入れ歯は水などに浸けて乾燥を防ぎましょう。
 

 
このように、割れた入れ歯を市販の接着剤で直して使うのはNGです。応急的に接着することもおすすめできません。次に歯科を受診するまでに期間が空いてしまう場合は、主治医に相談しましょう。入れ歯の種類やお口の状態などによって、対処方法が異なります。

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