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子どものいびきは口腔機能発達不全症?

2025年2月15日

 

いびきは中高年の男性がかくものというイメージがあります。そのため子どもがいびきをかいていると不安に感じる親御さんもいらっしゃることでしょう。実は近年、いびきをかく子ども増えており、その背景には「口腔機能発達不全症(こうくうきのうはったつふぜんしょう)」が潜んでいることも珍しくありません。

 

口腔機能発達不全症とは、食べる・飲み込む・しゃべる・呼吸するといった口の基本的な機能が正常に発達してない状態を指し、多くのケースでは口呼吸や指しゃぶり、不適切な食習慣などが原因となっています。お子さんに「食べるのが極端に遅い」「飲み込む時に舌を出す」「上手に発音できない」「口呼吸している」などの症状が見られる場合は、口腔機能発達不全症に要注意です。

 

子どものいびきも口腔機能発達不全症のひとつの症状として認められることがあります。具体的には、口呼吸の習慣化によって口腔周囲筋の発達が遅れると同時に、舌が低い位置に安定する「低位舌(ていいぜつ)」となり、眠っている時に舌根沈下が起こりやすくなります。

 

その結果、舌が気道を塞いでいびきをもたらすのです。重症例では、子どもの睡眠時無呼吸症候群を引き起こし、全身の成長・発育にまで大きな悪影響を与えかねないため、子どものいびきが気になるようであれば、一度、歯科を受診することをおすすめします。

 

口腔機能発達不全症は、歯科的なアプローチで改善できることが多いです。アレルギー性鼻炎や扁桃肥大などで鼻閉が生じ、口呼吸を余儀なくされているようなケースは、歯科ではなく耳鼻咽喉科などの診察が必要となりますが、まずは口腔内の専門家である歯科を受診すると良いでしょう。特に子どものいびきの場合は小児歯科や小児矯正、口腔外科などにも対応できる歯科医院への受診が推奨されます。

 

渡邉先生監修

 

 

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