2022年8月7日
歯の表面に茶色いシミが認められたら、何らかの異常が疑われます。それがブラッシングで取り除けるものであれば、単なる歯垢や着色汚れでしかありませんが、除去できない場合は要注意です。
歯面に穴が開いていて、茶色いシミが生じているのであれば、虫歯の可能性が高いです。虫歯菌が産生した酸で歯質が溶かされ、軟らかくなり、そこに着色性の物質が沈着しています。
歯面に穴が開いていない場合は、「エナメル質形成不全」や「歯のフッ素症」が疑われます。エナメル質形成不全とは、何らかの原因でエナメル質の発育が妨げられた状態で、歯の形態異常や色調異常を引き起こします。乳歯の虫歯の重症化によって生じる「ターナー歯」がもっともわかりやすい例です。
歯のフッ素症は、歯の形成期に高濃度のフッ素を過剰に摂取することで発症する病気です。基本的には、歯面に白いシミが認められますが、ケースによっては茶色いシミとなることもあります。ちなみに、これはあくまでフッ素の“過剰摂取”を継続的に行った場合に起こる病気であり、フッ素を歯面に作用させるだけのフッ素塗布とは何ら関係はありません。
その他、歯が再石灰化される際に、着色性の物質が歯質に取り込まれて、茶色いシミと作り出すこともあります。とくに、歯を白くするためのホワイトニングを行った直後に、コーヒーや紅茶などを飲んでしまうと、茶色いシミができやすくなるため要注意です。
こうした歯の茶色いシミは、さまざまな治療によって改善することができます。ホワイトニングやラミネートベニア、セラミック治療など、ケースによって治療法は異なります。歯の茶色いシミが気になっている方は、歯科医院で診察を受けましょう。
当院では、患者さんが抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんなことでも構いませんので、私たちにお話ししていただけたらと思います。
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