歯石を自分で取るのは危険?
2020年4月17日
歯石除去は専用の機器を使用する
歯周病は、口の中で歯周病菌が繁殖し、歯茎に感染することで発症します。いわゆる「感染症」の一種です。けれども、歯周病菌が浮遊している空気を吸ったからといって、歯周病を発症することはありません。歯周病菌は、足場がなければ歯茎に感染できないからです。その「足場」となるのが「歯石」です。
歯石は、歯垢が唾液のカルシウム分を吸収して石灰化した物質で、その名の通り石のように硬い物質です。90%が無機質で構成されており、その大半は歯と同じ「リン酸カルシウム」から成っています。ですから、一度形成されてしまった歯石は、歯ブラシで落とすことは不可能といえます。そのため歯石は「スケーラー」と呼ばれる歯石を除去するための器具を使って取り除きます。このため歯石除去はスケーリングとも呼ばれています。
歯科衛生士のスケーリング
歯科医院では、歯周病治療の一環として行うスケーリングで使用するスケーラーには、手用スケーラーと超音波スケーラーの2種類があり、ケースに応じて使い分けていきます。歯科医師や歯科衛生士は、こうした器具を扱うプロフェッショナルなので、効率よく歯石を除去することができます。では自分でも歯石は除去できるのでしょうか。
確かに、インターネットでは安価なスケーラーが販売されていますし、歯石をガリガリと削り落とす程度なら、自分でも行えそうに思えます。けれども、それは大きな間違いといえます。専門的な知識と技術を持ち合わせていない人がスケーリングを行うと、まず間違いなく歯を傷つけます。
エナメル質が傷つくと、そこから細菌感染が起こり、虫歯を発症することも珍しくありません。また、それ以前に自己流のスケーリングでは、歯石を残らず取り除くことが不可能といえます。多くの場合、歯石の表面をざらざらにするだけに終わり、さらなる汚れの付着を招くだけでしょう。
専門家である歯科医師や歯科衛生士も自分で歯石除去を行っているかというと、そんなことはありません。そもそも歯石の除去は、専門家であろうと自分自身で行うことは極めて難しいのです。それだけに、歯石は定期検診などできれいに取り除いてもらうのが一番といえます。
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