芸能人はなぜインプラントの選ぶのか

2025年9月14日

芸能人には、インプラントをしている方が多いです。テレビ番組などで口元を見てみると美しい歯が並んでいて、どれをインプラントにしているかはわからないかと思います。では、なぜ芸能人にはインプラントにする人が多いのか？

結論からいうと、インプラントしているのかわからないこと自体が答えです。インプラントは、美しい天然歯を忠実に再現するのに優れた治療法であり、口元を高解像度のカメラで接写される芸能人には心強い人工歯といえるからです。とりわけ前歯の補綴治療（失った歯の治療）となると、歯根から回復できるインプラントが芸能人にとって第一選択となることは何ら不思議ではありません。

しかもインプラントは美しい見た目に仕上げるだけでなく、天然歯の噛む力までしっかり再現できるため、機能面においてもメリットが大きいのです。例えばグルメリポートのようなお仕事で入れ歯を使っていたら、食事中に装置が外れないか不安で仕方なくなることでしょう。固定式の装置であるブリッジを選択した場合でも、食べかすなどが詰まりやすいため、ストレスを伴う点に違いはありません。天然歯とほぼ同じ構造を採っているインプラントであれば、人前で食事をする機会が多い芸能人でも安心できます。

もうすでにお気づきかと思いますが、こうしたインプラントの利点は芸能人に限らず、一般の方にとってもQOLの向上に寄与します。令和4年度の歯科疾患実態調査で、30代や40代よりも20代のインプラント装着率が高かったのは、おそらくメディアなどを通して若年層がこの治療の利点を理解しているからなのでしょう。あるいは若い人の推しや好きな芸能人がインプラントをしていて「自分もやるならインプラント」と影響を受けているのかもしれません。

このように、インプラントには審美面、機能面、さらには健康面にまで優れた点が見られるため、芸能人はもちろんのこと、より良い補綴治療を望まれる方には推奨できる治療法となっております。

（山根先生記）