
2025年8月16日
親知らずを抜いた直後は、食事に十分な注意が必要となります。親知らずの抜歯を終えた後は、達成感や開放感から「美味しいものを食べたい」という気持ちが強くなる方が多いです。頑張った自分へのご褒美という意味も込めて、帰路に就く過程で飲食店に立ち寄る方もいらっしゃいます。
この時はまだ麻酔の効果が持続しており、食べ物を上手く噛めないどころから、誤って舌や唇を噛んでしまうことがあります。しかも、傷口はまだ癒えておらず、容易に再出血が起こるため、病院から帰宅する過程で食事をとるのは良くありません。
親知らずを抜歯して帰宅した後も、その日は普段通りの食事を行うのはNGです。基本的には噛まずに飲み込めるお粥、雑炊、ヨーグルトなどで食事を済ませましょう。親知らずを抜いた日は、栄養を十分に摂ることよりも、傷口を安静に保つことの方が重要です。ただし、水分補給はしっかり行ってください。水分をストローで吸うと傷口に不要な圧力がかかることから、コップを使ってゆっくりと飲みましょう。
親知らず抜歯後の翌日以降も1週間程度は、あまり噛まずに飲み込めるものをベースに食事してください。ナッツ類やせんべい、フランスパンといった硬い食べ物、香辛料を使った辛い食べ物、ガムやキャラメルなどのネバネバした食べ物は控えてください。ただ、抜歯から1週間程度は、食事から摂取する栄養素も重要となってくるため、単に飲み込みやすいものではなく、タンパク質やミネラル、ビタミンなどを効率良く接触できる食品を優先的に選ぶことが大切です。お粥や雑炊を作る場合でも卵や魚などを上手く調理して、栄養バランスが良い料理に仕上げてください。
親知らずの抜歯では1週間後に縫合糸を抜く「抜糸」を行うことが多いです。縫合しなかったケースでも親知らずの抜歯から1週間後には傷口も落ち着いてくるため、食事内容も少しずつ元に戻すことが可能となります。
(林先生記)
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