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アルツハイマー病に歯周病が関係している?

2019.05.29

歯周病はアルツハイマーを引き起こす原因かもしれない


今年(2019年)、Science Advancesという科学雑誌に「Porphyromonas gingivalis in Alzheimer’s disease brains: Evidence for disease causation and treatment with small-molecule inhibitors (アルツハイマー病の脳内に存在するP.gingivalis:病気の原因を示す証拠と小分子を用いた治療)」という論文が掲載されました。

これはCortexymeと呼ばれる創薬ベンチャーとが発表した論文なのですが、ジンジパイン阻害剤という歯周病治療薬がアルツハイマーの発症を抑える効果があると述べたものです。歯周病は口腔内の細菌が引き起こす一種の感染症です。歯周病の発症には多くの細菌が関与していますが、ジンジパインははその中でも歯周病の発症にもっとも関係していると言われるジンジバリス菌が産出する物質です。

ジンジパインは歯肉線維芽細胞や血管内皮細胞の接着性を消失させ細胞死を誘導する、つまり歯周組織を破壊することで歯周病を引き起こすと考えられています。ジンジパイン阻害剤はそのジンジパインの働きを阻害することで歯周病の進行を止めるために開発されました。

冒頭の論文はそのジンジパイン阻害剤がアルツハイマーの原因物質と考えられているアミロイドβタンパク質が作られることを防ぐとされています。言葉を変えるとジンジパインを作り出す、歯周病の原因菌のジンジバリス菌が口腔内から脳内に侵入している可能性があることも示唆しています。

論文はジンジパイン阻害剤をアルツハイマー患者に一か月に渡って投薬した結果、統計上有意な改善が見られたと結論付けています。この研究はまだ途中段階すが、比較的近い将来、歯周病の薬であるジンジパイン阻害剤が、アルツハイマー治療薬としなる可能性が高まったと言えます。

歯周病は生活習慣病との関係は既に明らかになっています。特に糖尿病と歯周病は合併症と言われるほど関連が高いことが分かっています。また、歯周病は日本人が歯を失う最大の原因です。
口腔ケアはアルツハイマー予防にも大切かもしれない


歯を失い、咀嚼機能が衰えることで認知機能が低下することを防ぐため8020運動と名付けられた80歳で20本の歯を残すというキャンペインが長年続けられています。

今回の研究は認知症の中でももっとも厄介なアルツハイマー病と歯周病が直接的な関係がある可能性を示しています。口腔内ケアにより歯周病菌が脳内に侵入することを防ぐ有効な方法になる可能性も大きいと考えられます。口腔内ケアと全身疾患、認知症の関係はさらに注目を浴びていくと思われます。