2024年4月24日
銀歯は、審美障害以外にも金属アレルギーやメタルタトゥーのリスクがあったり、虫歯が再発しやすかったりするなどの理由で、適応が徐々に減少してきています。そしゃく機能の主体となる第一大臼歯まで白い歯(CAD/CAM冠)で治療できるようになったのは記憶に新しいかと思います。
そして今回の改訂では、いよいよ第二大臼歯と第三大臼歯まで保険の白い歯を使えるようなりました。つまり、1~8番まですべての部位に、保険の白い歯を入れられるのです。従来のCAD/CAM冠とは少し性質の違う「PEEK冠」は、基本的に7~8番に適応されます。もちろん、ケースによってPEEK冠を第一大臼歯の治療に使うこともできますので、詳細について当院までお問い合わせください。
PEEK冠とは、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)を主成分とする被せ物で、歯科用プラスチックと考えていただいて問題ありません。プラスチックなので、強い力が加わった時にたわみやすく、破折しにくいという特長があります。この点は、従来のCAD/CAM冠より優れているといえるでしょう。
ただ、PEEK冠には目立ちやすいという欠点があります。「松風ブロックPEEK」というアイボリー色を呈した素材を使うため、従来のハイブリッドレジンブロックを使ったCAD/CAM冠よりは見た目が良くありません。当然ですが、セラミックよりも審美性に劣ります。また、
このように、今回の改定で使えるようになったPEEK冠は、従来のCAD/CAM冠と比較して絶対的に優れているものではないものの、保険内での白い歯の適応範囲を広げた点は特筆すべきだといえます。これまでのように、審美性や機能性、耐久性、虫歯の再発リスクの低さなどを追求する場合は、セラミックが推奨され、7~8番を銀歯ではなく保険の白い歯で治療したいという場合は、PEEK冠が第一選択となることでしょう。
当院では、患者さんが抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんなことでも構いませんので、私たちにお話ししていただけたらと思います。
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