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どうして必要？歯の根の治療－根管治療のスペシャリスト

2021年12月24日

 
「歯医者は痛くなったら行くところ」とお考えの方は今でも少なくありません。歯の痛みはほとんど虫歯が原因です。虫歯の治療は、病変部をドリルで削り、詰め物や被せ物をする治療は、どの歯医者でも大差はないと思う方は多いでしょう。
 
しかし、虫歯が初期の場合は削減量を最小に、できれば削減せず行い、しかも虫歯の再発が起きない治療は必ずしも簡単ではありません。また、虫歯が進行して歯の神経が侵され、根治治療が必要となると、より高い専門性が要求されます。
 
 

 
歯科治療への関心が高いと、歯の根の治療が非常に大切で、技術的にもスペシャリストや専門医が存在していることをご存知でしょう。歯科医療が専門別に行われることの多いアメリカでは、歯の根の治療を歯内療法（≒根管治療）の専門医が行うのが常識となっています。日本でも最近では、歯内療法専門の歯科医院が増えてきています。
 
では、なぜ根管治療は高い専門性が求められるのでしょうか。同じ虫歯でも、感染している部位が歯冠と歯根では、必要となる治療技術が大きく異なります。根管内は、肉眼で確認することが不可能な構造を呈しており、従来の方法では盲目的な処置にならざるを得なかったのです。
 

 
根管治療を始めとした歯内療法のスペシャリスト・専門医であれば、根管内の性状を熟知しているだけでなく、歯科用CTやマイクロスコープといった先進の医療機器もフル活用できるため、明視下での根管処置が可能となるのです。
 
そしてもう1点、忘れてはならないのが根管治療の重要性です。根管治療の成否は、多くのケースで歯の保存の可否に直結しています。虫歯治療の延長線上で根管治療を任せる先生を決めてしまうと、歯の寿命が急速に縮まりかねません。実際、一般のクリニックで行われる保険の根管治療の成功率は50％に満たないともいわれています。
 
根管治療は専門性が高い治療ですが、これは根管治療に限りません。現在の歯科治療は細分化、専門化が進んでおり、日本でもアメリカのように専門ごとに歯科医院が分かれる方向になるのではないかと思います。そして、歯を失うリスクを少しでも小さくするためには根管治療の重要性はますます高まっているのです。