インビザラインに年齢制限はある？

2023年5月13日

インビザラインはほとんどの歯並びに適応できるマウスピース型矯正装置であり、汎用性の高さが利点のひとつでもあります。すべての人に開かれた治療法というイメージも強いですが、年齢制限はないのか気になるところです。

今現在、日本で普及しているマウスピース型矯正装置の多くには、年齢制限があります。そもそもマウスピース型矯正装置は、歯並びの乱れを細かく整える「歯列矯正」なので、対象となる年齢が12歳以降ともいえるのです。

12歳とは、永久歯列が完成し、顎の骨の発育も終わりを迎える頃です。小児矯正では2期治療に当たる時期ですね。つまり、一般的なマウスピース型矯正装置は、2期治療もしくは成人矯正に適応されるのです。

一方、インビザラインには1期治療に適応できる「インビザラインファースト」というマウスピース型矯正装置があります。インビザラインファーストは6～12歳くらいの子どもが対象で、いくつか細かい適応条件が設定されているため、厳密には7～9歳くらいから始めることになります。

乳歯と永久歯が混在する混合歯列期の真っただ中でマウスピース矯正を始めても大丈夫なの？という疑問を持たれることでしょう。実はインビザラインファーストのアライナーには、「萌出スペース」や「萌出タブ」というものを設定することができます。前者は永久歯が生えてくるのを邪魔しないために作られるスペースで、後者は過剰萌出を防ぐための設計です。その他のマウスピース矯正とは異なり、顎骨の発育を正常にコントロールすることもできます。

このように、インビザラインは小児矯正の2期治療や成人矯正だけではなく、1期治療までカバーしているマウスピース型矯正装置なので、年齢制限はないといえます。当然ですが、インビザラインには年齢的な上限もありません。冒頭でも述べたように、インビザラインはすべての人に開かれた矯正法と言っても間違いではないのです。