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インプラント周囲炎が治りにくい理由

2020年10月10日



歯周病は、歯周基本治療を行うことで、症状が改善していきます。重症例では歯周外科手術を試みて、病態の改善をはかります。いずれも時間のかかる治療となりますが、適切なプロセスを踏むことで、歯周病を改善し安定化させることが可能です。

一方、インプラントの歯周病である「インプラント周囲炎」は、効果的な治療法が確立されていません。歯茎が腫れたり、顎の骨が吸収されたりするなど、病態としては通常の歯周病と変わらないのですが、歯根が天然か人工物かによって、治療の効果も大きく変わってしまうのです。

まず、インプラントには歯根膜が存在していません。歯根膜は、歯と歯槽骨の間に介在する軟組織で、クッションのような役割を果たしています。同時に、免疫機能の一翼も担っているため、歯根膜があるかないかによって歯周病の病態変化も変わってきます。通常の歯周炎よりもインプラント周囲炎の方が重症化しやすいのはそのためです。



また、人工歯根であるフィクスチャーには、表面に特別な構造が付与されていたり、コーティングがなされていたりすることがほとんどです。天然歯の歯根であれば、ルートプレーニングで滑沢にできるところをフィクスチャーではそれが難しくなります。その結果、歯根面に汚染物質が残留し、治療の効果も得られにくくなるのです。



ですから、インプラント周囲炎が進行すると、フィクスチャーを摘出しなければならなくケースが比較的多いです。それだけに、インプラントの歯周病は可能な限り予防することが望ましいといえます。

インプラント治療後のメンテナンスもきめ細かく行うことで、歯周病のリスクも最小限に抑えることができます。苦労して入れたインプラントが抜け落ちたり、摘出せざるを得なくなったりするのは、あまりにも残念です。そうならないためにも、治療後のセルフケアとプロフェッショナルケアをしっかり両立するようにしましょう。

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