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インプラント手術後に仮歯のまま放置するとどうなる?

2023年4月27日

 

 

インプラント治療では、外科手術で顎の骨に人工歯根を埋入します。チタン製の人工歯根が顎の骨と結合するまでには数ヵ月を要するため、その間は仮歯を装着する必要が出てきます(即時荷重と言って、インプラント埋入時に人工歯を装着する施術法も条件により可能です)。仮歯は、最終的に装着する上部構造(人工歯)に近い形をしていますが、あくまで仮の歯です。その状態で放置したり、治療を中断したりすると、さまざまなトラブルを招きかねません。

 

仮の歯は、歯科用プラスチックであるレジンで作られています。本来装着すべき人工歯と比べ、レジンは摩耗がはるかに起こりやすく、使っていく中で形が変わり、見た目も悪くなります。変形や変質によって、人工歯根に過剰な力がかかることもありえます。仮歯と傷口との間に汚れがたまって、細菌感染を引き起こしてしまうこともあります。

 

そもそも仮歯はしっかりと噛むために装着するものではなく、審美性の回復を主な目的としていることから、長期間の使用には適していません。そのため、人工歯根が埋入され、見た目もきれいな人工歯が入ったからといって通院をやめてしまうことだけは絶対に避けなければなりません。

 

 

何かの拍子に仮歯が外れてしまった場合もすぐ主治医に連絡することが大切です。仮歯は、見た目を自然にするだけではなく、歯並びが悪くなるのを防いだり、細菌感染を抑えたりする役割なども担っているからです。つまり、仮歯というのは、チタンと顎の骨とが結合する期間限定で、極めて重要な役割を果たす装置となっています。ですから、「たかが仮歯」と軽視することは間違いであり、同時に、過信しすぎることも良くありません。

 

せっかく外科手術まで乗り越えたのですから、仮歯の期間を適切に終えて、最後までインプラント治療を頑張りましょう。最終的に装着する上部構造は、とても美しく、硬いものでもしっかり噛むことができる素晴らしい人工歯です。それが手に入るまであと一歩です。

 

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