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ブラックトライアングルのできるわけと修復

2019年8月2日

ブラックトライアングルとは歯と歯の間の隙間が黒く見えること



ブラックトライアングルとは黒く見える三角形の歯と歯の間に隙間です。黒く見えるのは歯と歯の間に隙間があるからで、歯肉(歯茎)が黒くなっているわけではありません。隙間ができる理由の一つは、歯肉、特に歯間乳頭と呼ばれる部分が失われるためです。

歯間乳頭の退縮は歯周病が進み歯肉や歯槽骨(歯の土台の骨)が侵されることが原因のことが多いのですが、歯ブラシで磨く力が力が強過ぎることで歯間乳頭がなくなることもあります。

歯周病で歯肉が腫れ上がっている場合、歯周病の改善で歯肉が引き締まり、かえってブラックトライアングルが現れることがあります。これは歯肉の腫れが引いたためです。歯石除去でブラックトライアングルができてしまったと思われる方もいるのですが、歯石の放置は歯周病を悪化させます。


歯周病の改善でブラックトライアングルができることもある


ブラックトライアングルは歯肉の退縮のためだけでなく、歯の生え方や形でできることもあります。このような場合は矯正治療がブラックトライアングルを解消するために有効なことがあります。

矯正(写真は矯正用マウスピース)がブラックトライアングル解消に有効なこともある



ブラックトライアングルが被せ物がしっかりと歯を覆っていないことでできることもあります。これは、被せ物がうまくフィットしていない場合もありますが、歯と歯の隙間が大きいとやむ得ないこともあります。

ラミネートべニア(歯に付け爪のようなセラミックの薄片を貼り付けるもの)は多くのケースで有効な解決策になります。歯肉の回復は簡単ではないため、ラミネートべニアがブラックトライアングルを目立たなくする汎用性のある治療です。

ラミネイトベニアは歯にセラミックの薄片を貼り付ける



ブラックトライアングルを失われた歯間乳頭を回復させる、あるいは審美的に詰め物で代替することは、確実性や安定性で現在はまだ難しい治療です。ラミネートベニア、被せ物の改善、矯正治療といった歯肉ではなく歯の側からブラックトライアングルを目立たなくさせるのがより確実な治療と言えます。

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