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交叉咬合の原因と症状

2021年3月8日

 
私たちの歯列は、上顎やや外側、下顎がやや内側に位置しています。噛んだ時に下顎の歯列が上顎の歯列に覆われるのはそのためです。この位置関係が逆になっているものを「交叉咬合(こうさこうごう)」といいます。専門的にはクロスバイトと呼ばれることもあります。
 

 
交叉咬合は、上顎のサイズが小さかったり、下顎が偏位したりすることよって生じます。つまり、骨格的な発育異常が主たる原因です。そのため、小児期に交叉咬合が認められたら、早急に治療を開始した方が良いと言えます。
 
 
顎骨の発育異常に関しては、急速拡大装置やクワドヘリックス、機能的矯正装置などで対応できます。いずれも歯や顎骨の発育を正常に促す装置であり、骨格的なアンバランスを自然な形で解消できます。
 
交叉咬合を誘発する要因としては、指しゃぶりや舌突出癖、頬杖をつく癖、口呼吸などが挙げられます。一見すると、歯並びや顎の発育異常とは関連のないもののように見えますが、習慣化することで悪影響が生じます。
 
小児期の交叉咬合を放置すると、咀嚼機能や発音機能に障害が現れるだけでなく、顔にもゆがみが認められるようになります。具体的には、左右非対称な顔貌を呈するため、コンプレックスとなる傾向にあります。大人になってから交叉咬合を治すとなると、外科的な治療が必須となることも珍しくないため、注意が必要です。
 
交叉咬合というのは、出っ歯や受け口、乱ぐい歯などと比べると、目立ちにくい不正咬合といえますが、口腔内や全身の発育および健康に与える悪影響はとても大きいといえます。歯並びが交叉している部分がある場合は、一度、矯正歯科を受診しましょう。治療が必要かどうか、精密に診査することが大切です。
 


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