2021年11月14日
80歳で20本以上(成人の歯は28本なので、8本以下しか歯を失わないという意味)の歯を残そうという、8020運動の達成率が50%を超えたように、日本人のデンタルIQ、つまり口腔ケアへの意識は年々高まる傾向にあります。そのため、自宅だけでなく、職場や学校などでも口腔ケアを行う人が増えてきています。それはとても良いことなのですが、注意しなければならない点もあります。
例えば、洗面台で歯を磨く時、皆さんの口元はどのような状態になっていますか?意外に多いのが口を開けたままゴシゴシとブラッシングするタイプです。一人で磨かく時は、それほど問題にならないのですが、すぐ近くに誰かがいる場合は配慮が必要となります。
口を開けた状態でブラッシングすると、当然ですが水や唾液が飛散します。とくに上の前歯の裏側を磨く際には飛沫も多くなります。静かにゆっくりと磨いていたとしても、周囲に不快な思いをさせることは間違いありませんので、口は閉じてブラッシングしましょう。ヘッドの小さい歯ブラシを使うと、口を閉じやすくなります。
ブラッシング後のうがいにもいくつか注意点があります。まず、たくさんの水を含んで、ブクブクと勢いよく口をゆすぐのは控えてください。これは感染リスクとは関係ありますが、出先での口腔ケアのエチケットとして意識した方が良い点といえます。うがいした水を吐きだす時は、頭を低い位置までおろしてください。高い位置で水を吐きだすと、洗面器に弾かれた水滴が周囲に飛散します。
このように、自宅で何気なく行っている口腔ケアでも、職場や学校といった公的な場所では周囲を不快にさせる習慣があるかもしれません。出先で歯磨きやうがいをする機会が多い方は、今一度、ご自身の口腔ケア方法について見直してみてはいかがでしょうか。
出先で口腔ケアをすること自体は悪いことではありません。口の健康を維持・増進するためにも積極的に行うべきですが、エチケットを守ることをお忘れなく。
当院では、患者さんが抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんなことでも構いませんので、私たちにお話ししていただけたらと思います。
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