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妊娠中に歯が欠けた場合の原因や対処法

2024年11月22日

 

 

妊娠中は、全身にさまざまな変化や症状が現れます。それは口腔も例外ではありません。妊娠中は、ホルモンバランスの乱れやつわりによる口腔衛生状態の悪化、食習慣の変化などによって、歯周病や虫歯のリスクが高まることは皆さんもよくご存知かと思います。そんな中で歯が欠けると、「これも妊娠の影響?」と考える方も多いことでしょう。

 

例えば、妊娠期は食事から摂取した栄養がお腹の赤ちゃんへと優先的に運ばれることで、歯が脆くなったという仮説を立てることも可能です。実際、妊娠期に入って“歯が脆くなった”という観点は必ずしも間違いではないのですが、それは栄養が胎児の発育に使われたわけではなく、前述した妊娠期における口腔環境の変化で説明することが可能です。

 

まず、ホルモンバランスの乱れによって唾液の分泌量が低下すると、歯が乾燥します。同時に、唾液による緩衝作用(酸性に傾いた口内環境を中性へと戻す力)、歯の再石灰化作用(溶けた歯質を修復する力)が低下して、歯質が脆くなりやすいのです。同時に、抗菌作用、殺菌作用、自浄作用なども低下することから、むし歯菌の活動が活発化して、歯が溶ける脱灰作用も進みやすくなります。

 

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また、妊娠期は間食の回数が多くなること口腔内が汚れやすく、pHも酸性に傾く傾向にあり、つわりによる影響でお口の中が不衛生になりがちである点も歯が欠ける原因になりえます。それだけに妊娠期は普段以上に口腔ケアや食生活に配慮する必要があるといえるでしょう。

 

妊娠中に歯が欠けてしまった場合は歯科を受診してください。欠けた歯をコンポジットレジンで修復する程度の治療であれば、妊娠期にも行えます。歯が大きく欠けて、根管治療や被せ物治療などが必要な場合も、まずは歯科に相談して適切に対処することが求められます。母子ともに安定する妊娠中期であれば、レントゲン撮影や局所麻酔、歯を大きく削る処置などを伴う治療でも、問題なく行えます。

 

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