2020年10月4日
皆さんは、初めて歯科を受診した時のことを覚えていますか?多くの人は、乳歯の虫歯を治すために、歯医者さんを訪れるものです。いきなり「歯を削る」という非日常的な経験をすることから、それ以降、歯医者さんが苦手になってしまうお子さんも少なくありません。
そこでお勧めしたいのが、小児歯科の受診を予防から始めることです。例えば、乳歯が生えそろう3歳くらいまでに歯科の受診を始めれば、強い警戒心を持つことなく、歯医者さんに慣れることができます。それが予防処置であれば、痛い思いや怖い思いをすることもありません。
何より、早い時期から歯科の受診を始めることで、お子さまのお口の中の異常を早期に発見することが可能となります。それは歯の発育の異常や歯並びの異常、さまざまなトラブルを引き起こすであろう、悪習癖の存在などです。お口のトラブルへの対処は、早ければ早いほど、お子さまへの負担も小さくなります。
ちなみに虫歯というのは、乳歯が1本でも生えてきた時点でリスクが発生します。とくに1歳半から2歳半は、「感染の窓」が開く時期とも呼ばれ、むし歯のリスクが極めて高くなっています。これは萌出途中の乳歯が増えることで、全体の歯並びが安定せず、汚れが溜まりやすくなるからです。
ほとんどのケースでこの時期に虫歯菌の定着が起こります。逆に、この時期に虫歯菌の定着を免れると、それ以降、むし歯のリスクが大きく減少することもわかっています。それだけに、1歳から2歳というかなり早い段階から予防処置を受けることは、極めてメリットが大きいといえます。
お子さまのお口に関して、不安や疑問があれば、0歳から受診を始めても何ら問題はありません。実際、先天歯や過剰歯によって、哺乳障害を引き起こしたり、歯が生えてくる前に歯茎が腫れる萌出性嚢胞が生じたりすることもあります。
乳幼児期から歯科を受診する習慣を身に付けると、お子さまにとってたくさんのメリットが得られますので、是非とも実践してみてください。
当院では、患者さんが抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんなことでも構いませんので、私たちにお話ししていただけたらと思います。
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