2022年8月6日
歯の表面に生じる白斑は「ホワイトスポット」と呼ばれ、初期の虫歯の場合もあり、表層下脱灰と呼ばれる現象が認められます。歯面にはまだ穴が開いていないのですが、審美性を低下させる要因になるため、治療による改善を希望される方も少なくありません。
ホワイトスポットはホワイトニングをして周りが白くなると、かえって不透明な白い部分が目立ってしまいます。せっかくホワイトニングをしてもホワイトスポットが残っていると効果が大分損なわれてしまうわけです。
そうしたホワイトスポットに対する治療としては、白濁している部分を削り、レジンやセラミック材料などで補う方法が一般的でした。セラミックによる修復であれば、かなり精度の高い仕上がりが期待できるものの、天然の歯質を削らなければならないというデメリットも伴います。
そこで開発されたのが「アイコン」と呼ばれる薬剤です。アイコンは光重合型レジンで構成された予防充填材料で、用途や使用手順などは「シーラント」に近いです。ホワイトスポットが認められる部分に薬剤を塗布し、光重合器で硬化させます。シーラントと同様、歯を削る必要はありません。
アイコンの薬剤は、白濁しているエナメル質内にしみ込んで、表層下脱灰の進行を止めます。同時に、レジンが脱灰した部分を補強するとともに、審美性も向上させます。その効果は初回で実感できることが多く、受診者の満足度も非常に高くなっています。
アイコンという新しい世代の予防充填材料を使えば、歯を削らずにホワイトスポットを改善することが可能となります。心身への負担も少なく、仕上がりも自然な治療法なので、多くの方にお勧めできます。
当院では、患者さんが抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんなことでも構いませんので、私たちにお話ししていただけたらと思います。
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