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歯周病を治す方法とは?

2021年12月19日


 
歯周病は「自覚しにくい」だけでなく、「完治しにくい」病気でもあります。日本人の成人の約8割がかかっているといわれ、進行すると歯を失い、さらには脳梗塞や糖尿病、認知症のリスクまで上昇させとまで言われています。しかし、歯周病は虫歯と違って、強い痛みを伴わないことが多く、ついつい治療を後回しにしがちですが、できるだけ予防あるいは早期に治療を開始すべきです。
 
歯周病は虫歯と同じ細菌感染症の一種です。原因菌は違っても、細菌感染が成立することで発症する病気なので、病変部を取り除けば完治も可能となります。ただし歯周病は虫歯のように“病変をドリルで削れば治る”というものではありません。炎症反応が起こっているのは、歯茎や歯槽骨であり、それらを根こそぎ切除するわけにはいかないからです。
 

 
そのため、歯周病治療では「細菌の住みかをなくす」ことに専念することとなります。つまりは、歯垢・歯石の除去です。歯周病の基本治療で行われるクリーニングやスケーリングは、とにかく歯垢・歯石をゼロにして、歯周病菌の住みかをなくすことを目的しているのです。
 
これは、重症化した歯周病に適応される「歯周外科治療」にも共通しています。例えば、歯茎を切開して歯根面を露出させる「フラップオペ」は、細菌に感染した歯茎を外科的に切除するための処置に見えますが、その本質はスケーリングと何ら変わりありません。根面という、処置を施しにくい部位の歯石を取るために、歯茎を開いているだけだからです。
 
実は、その他の歯周外科処置には、歯茎を切除するようなものもありますが、ブラッシングしやすくすることが目的です。もちろん、歯周組織再生療法ともなると、少し目的が変わってきますが、基本的に歯周病を治す方法は、歯垢・歯石を溜めこまない環境を作るための処置となっています。
 

 
ですから、歯周病を予防したい、歯周病の症状を改善したいという方は、正しいブラッシング法を身に付けることからスタートさせるのが一番なのです。そうした歯周病治療の根本的な目的を理解することで、口腔ケアへのモチベーションも高まることかと思います。

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