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歯周病菌にも種類がある?細菌検査の重要性

2024年9月27日

 

歯周病は、成人の8割がかかっていると言われている病気ですが、実はそれぞれの患者さんで感染している細菌の種類やその割合が少しずつ異なっています。そして歯周病菌の種類によって病原性が大きく異なることを日本口腔衛生学会が報告し、歯周病予防あるいは治療を行う上で歯周病細菌検査が重要であることを伝えています。

 

歯周病は、基本的に「ポルフィロモナス・ジンジバリス(Pg菌)」、「トレポネーマ・デンティコラ(Td菌)」、「タンネレラ・フォーサイシア(Tf菌)」の3種類が主体となって引き起こす病気で、これらをレッドコンプレックスと呼んでいます。この中でも警戒しなければならないのが定着性に優れた線毛を持つPg菌で、歯周病の歯茎からは健康な歯茎の200倍の細菌数が検出されます。

 

さらに今回の報告では、Pg菌にも線毛遺伝子の違いによってⅠ~Ⅴ型まで分けられ、Ⅱ型線毛遺伝子を持つPg菌の歯周病原性が非常に高いことがメタ解析によって明らかにとなりました。このようにPg菌の中でも歯周病を重症化させやすいものとそうではないものとが存在しています。つまり、歯周病の細菌検査を受けていれば、ご自身のお口の中にどのような種類の歯周病菌が生息していて、重症化するリスクまである程度、知ることが可能となるのです。

 

歯周病というと、何となく歯垢や歯石がたまることで発症する病気と思われがちですが、紛れもない細菌感染症であることを改めて確認しておきましょう。逆にいえば、細菌検査によって相手を知ることで、効率良く予防する方法も見出しやすくなります。

 

 

参考:日本口腔衛生学会 歯周病細菌検査の臨床的意義について

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